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日本VSコートジボワール戦、半沢直樹の最終回には勝利!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です。

NHKが15日に中継したサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会・日本―コートジボワール戦の視聴率は、関東地区が前半42・6%、後半46・6%だった。ビデオリサーチが16日発表した。瞬間最高視聴率は、後半に日本の選手が交代した直後の午前11時44分の50・8%だった。

出典:コートジボワール戦、最高視聴率は50.8% W杯

今回の日本代表戦一次リーグ初戦が終わった。ゲーム結果はともかく、2014年6月15日、日曜日の10:00という放映時間帯的には、ライバル番組も少なく、最高の視聴率を予測していたが、前半42.6%、後半46.6%という数字だった。最高視聴率は、50.8%。これは、TBS半沢直樹の最終回には、なんとか勝利する視聴率であった。

(2013年)9月22日にTBS系で放送されたTVドラマ「半沢直樹」最終回の平均視聴率が、関東地区で42.2%だったことがビデオリサーチの調査で判明した。瞬間最高視聴率は午後10時17分の46.7%で、半沢が頭取から子会社への出向を告げられた場面の直後だった。関西地区では同時刻に、50.4%と驚異的な数字を叩き出している。

出典:「半沢直樹」最終回の視聴率42.2% 平成の民放ドラマ1位になった理由は?

最高視聴率では、日本代表コートジボワール戦が、50.8%で、半沢直樹最終回での50.4%(関西)をかろうじて死守した。平均視聴率では、半沢直樹の最終回42.2%と、ほぼ同程度であったということとなる。

半沢直樹は、W杯予選オーストラリア戦(35.1%)や北京オリンピック(37.3%)開幕式を抜き去っている。あともう少しで紅白歌合戦(42.5%)も追い抜こうとしている。いや、最終回は追い抜いただろう。

出典:半沢最終回、視聴率に願う事

全世界の国民的イベントであるW杯であっても、半沢直樹と同程度の視聴率という結果にはっきり、ボクは驚いている。もちろん、東京でも熱烈なファンは、東京ドームや、味の素スタジアム、そして早朝営業のスポーツバーへと繰り出していたとしても視聴率とは、ほぼ無関係だ。これは以前から指摘しているが、ピープルメーターを設置している世帯からのデータ集計だからだ。

ビデオリサーチの600世帯のピープルメータと、200世帯×27オンラインメータシステム 合計6000世帯から視聴率は算出される。

いずれも、機械を設置して協力していただける家庭である。

http://www.videor.co.jp/rating/wh/03.htm

視聴率は非常に科学的なデータであり統計学的にも正しい測定手法である。

しかし、問題は設置協力先にお願いする時間帯だ。ビデオリサーチの調査員が、原則として9:00から17:00の業務時間内に調査協力をお願いする。だから、その時間に家庭に滞在している世帯がおのずから対象となる。

業務でお願いする時間帯も科学的に平均した属性にしなければ本当は意味がない。

出典:テレビ離れ時代における脅威の視聴率ドラマの理由

すでに共働きで、家庭に誰もいない時代に、関東、関西、名古屋の600世帯で稼働するピープルメーター設置を日中にお願いしていく調査の依頼方法が時代に即していない気がしてならない。

確かに、半沢直樹はモンスター番組だったと思うが、その時間帯に町から人が消えているとは思えにくい。しかし、コートジボワール戦の日曜、朝10時に、街にどれだけ人がくりだしていただろうか?それがほぼ、半沢直樹と視聴率同等ということを考えると、巣ごもり世帯が、視聴率の主になっている気がしてならない。

また、今後の日本代表戦の一次リーグ戦は、午前7時、午前5時の開催だ。コートジボワール戦以上の視聴率は期待しにくく、半沢直樹に敗退してしまう可能性が高いことだろう。

6月15日(日) 日本代表 VS コートジボワール代表

ブラジルW杯グループリーグ1試合目。

場所レシフェ。日本時間午前10時NHK

6月20日(金)日本代表 VS ギリシャ代表

ブラジルW杯グループリーグ2試合目。

場所ナタール。日本時間午前7時(予定)日本テレビ、NHKBS1

6月25日(水)日本代表 VS コロンビア代表

ブラジルW杯グループリーグ3試合目。

場所クイアバ。日本時間午前5時(予定)テレビ朝日

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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