Yahoo!ニュース

【NHL】日本犬が好きな氷上のアスリートはザギトワだけではない! NHLにも「デブリンケット」がいる

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
アレックス・デブリンケット(Courtesy:@Sportsnet)

 NHLのレギュラーシーズンが昨夜(現地時間)開幕しました!

 筆者の当サイトでは、昨日配信した記事でイースタン カンファレンスの話題を紹介しました。

 今日の記事では、ウエスタン カンファレンスのチームの中から、「柴犬好きのポイントゲッター」を紹介します!!

▼身長171センチのポイントゲッター

 2016年にバッファローで行われた「NHLドラフト」で、シカゴ ブラックホークスから指名を受けたのが アレックス・デブリンケット(FW・20歳)!

アレックス・デブリンケット(Courtesy:@MLB_News247)
アレックス・デブリンケット(Courtesy:@MLB_News247)

 デブリンケットはカナディアン ホッケーリーグ(CHL=一部のチームはアメリカがホームタウン)に属する3つのメジャージュニアリーグ(=NHLに多くの選手を輩出しているWHL、OHL、QMJHL)の全選手の中から選ばれた、「CHLの新人賞」に輝いた実績の持ち主。

 その後も、チームが所属していたリーグ(OHL)のMVPにも輝くなど、多くのタイトルを手にした選手です(タイトル写真参照)。

▼マクデイビッド”先輩”を上回ったのに・・・

 ところが、ドラフトでの指名は2巡目(全体39位)。

 デブリンケットが在籍していたジュニアリーグの同じチームからは、20歳でハートトロフィー(レギュラーシーズン)に輝いたコナー・マクデイビッド(エドモントン オイラーズFW・21歳)が、1年前にドラフト全体1位指名を受けました。

 チームに在籍していた際の1試合平均ポイントでは、マクデイビッドを上回る成績を残したものの、身長171センチと小柄なのが響いてしまったのか、デブリンケットの評価は、マクデイビッドより劣っていたようです。

▼ハットトリック3回達成!

 その悔しさを晴らすかのように、指名を受けたシカゴと契約してNHLデビューを飾ると、いきなり開幕戦でポイントをマーク!

 (本人には)幸いにして、昨季のシカゴは低迷してしまったことから、その後もレギュラーとしてフル出場したデブリンケットは、11月末に初めてのハットトリックを達成したのに始まって、レギュラーシーズンで3回もハットトリックを達成。

 これは、昨季のレギュラーシーズンの試合に出場した890人のプレーヤー(FW&DF)のうち、コンスマイス トロフィー(プレーオフMVP)に輝いたアレックス・オベチキン(ワシントン キャピタルズFW・33歳)、テッドリンジー アウォード(NHL選手会が選ぶMVP)を手にした先輩のマクデイビッドと、デブリンケットの3人だけ。

 ルーキーであったにもかかわらず、デブリンケットは”NHLの顔”とも言える二人のMVPと、肩を並べる記録を打ち立てたのです。

▼お気に入りは柴犬と寿司

 そんなデブリンケットのツイッター(ヘッダー画像)をご覧いただきましょう!

デブリンケットのツイッターは本人よりも柴犬が主役!?(Courtesy:@Brinksy97)
デブリンケットのツイッターは本人よりも柴犬が主役!?(Courtesy:@Brinksy97)

 「え!? 柴犬?」と思った方も、いらっしゃるのでは?

 最近では「ピョンチャン オリンピック」のフィギュアスケートで、金メダルを手にしたアリーナ・ザギトワも「日本犬(秋田犬)好き」として広く知られているように、世界の各地に日本犬の愛好家がいるようです。

 デブリンケットも引けはとらないようで、小さい頃から”半端ない柴犬の愛好家!!”

 それだけでなく、「人生で最後の食事を迎えたら、何を注文する?」と聞かれ、、、

 「寿司!」だと即答!!

 日本人なら、ついつい応援したくなってしまうアスリートだと言えそうです。

▼子供の頃はデトロイトファン

 デトロイトの近郊で生まれたため、デブリンケットは、デトロイト レッドウィングスのキャプテンを担い続けたスティーブ・アイザーマン(53歳・現タンパベイライトニング シニアアドバイザー)が、「お気に入りの選手」だったと打ち明けました。

 しかし、その一方で、自らが参考にしている選手は、身長180cmのアイザーマンではなく、身長174cmのブレンダン・ギャラガー(モントリオール カナディアンズFW・26歳)だと話したように、自らがのプレースタイルを心得ています。

▼自分が小さい選手だということを常に意識している

 その言葉を裏付けるように、「自分が小さい選手だということを、常に意識して練習や試合に取り組んでいる」というデブリンケット。

 さらに、「身長が低くても、NHLで一流の選手として活躍している姿を見せ続けることで、ボクと同じようにサイズがなくても(身長が低くても)NHLでプレーできるんだ!という想いを強くさせてあげたい」とも話しています。

 昨季は低迷してしまい、期待外れに終わったシカゴのファンはもちろん、サイズに恵まれないキッズプレーヤーたちにも、大きな夢を与えるような活躍を見せられるか!? デブリンケットのプレーに注目が集まります。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

加藤じろうの最近の記事