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バイデン氏の演説に嘲笑の嵐「チンプンカンプン」「違う言語を話している」 トランプ氏の認知能力もヤバい

飯塚真紀子在米ジャーナリスト
ウィスコンシン州でしたチンプンカンプンな発言が嘲笑されたバイデン氏。(写真:ロイター/アフロ)

 ニューハンプシャー州の予備選ではトランプ氏とバイデン氏が勝利し、本選では両者の一騎討ちになる様相が濃厚となっているが、米国民はそれを望んでおらず、両者の一騎討ちになった場合は投票しない可能性がある人々が少なからずいることが、ロイター/イプソスが1月22〜24日に1250人の成人に行った世論調査で示された。

二者択一では18%が投票しない可能性も

 この世論調査では、回答者の67%が大統領選で同じ候補者を見ることに飽き飽きしていると回答、また、選択肢がバイデン氏かトランプ氏かの二者択一になった場合、18%が11月の大統領選には投票しない可能性があると答えた。

 両氏が戦う仮想選挙が行われた場合どちらに投票するかについては、トランプ氏が40%の支持を集めたのに対し、バイデン氏は34%とトランプ氏が6ポイントのリードとなった。

 さらに、70%(民主党支持者の半数近くを含む)がバイデン氏は再選を目指すべきではないと回答、また、56%(共和党支持者の約31%を含む)がトランプ氏は出馬すべきではないと回答した。

 彼らが懸念しているのは、やはり、両氏の年齢だ。回答者の約4分の3がバイデン氏(81歳)は政府の仕事をするには年を取り過ぎていると回答し、トランプ氏(77歳)についても約半数が同様の回答をした。民主党支持者の半数以上がバイデン氏は高齢すぎると回答し、共和党支持者の3分の1がトランプ氏は高齢すぎると回答、同じ政党であっても年齢に疑問を感じている人が多いことが示された。

既視感のあるバイデン氏の失言

 バイデン氏もトランプ氏も、認知能力の衰えが懸念されるような失言をしていることを考えると、年齢が懸念されるのはもっともなことだ。

 バイデン氏は今年に入ってからも年齢が懸念される失言をし、“X”で嘲笑の的になっている。

 例えば、1月18日に行った演説で、バイデン氏は「下院議員のデボラ・ロス氏についてお話ししたいんだが、デボラはどこにいますか? 今、彼女と写真を撮ったばかりなんです」と聴衆に向かって尋ねたが、その直後、間違いに気付いたのか、「ああ、実際、彼女はここにいるはずがない。間違えた。混乱していました」と改めた。誰と一緒に写真を撮ったのか不明だが、バイデン氏はその女性とロス氏を混同してしまったと思われる。

 このエピソードには既視感がある。2022年9月のこと、バイデン氏は演説の際、共和党下院議員のジャッキー・ワロースキ氏に「ジャッキーはどこにいるんだ? 来ているはずなのだが」と呼びかけたが、その議員は、その1ヶ月前の2022年8月に交通事故で死去しており、しかも、同議員の死去に際し、バイデン氏は「ショックを受け、悲しみに暮れている」との声明まで出していた。

最もチンプンカンプン

 1月25日には、バイデン氏がウィスコンシン州のビール製造所で行った演説が、“X”で嘲笑の的となった。バイデン氏の言っていることが不明瞭で、意味をなしておらず理解できないとの声があがった。

「ビールはここで醸造されている。それは醸造されたビールを作るのに使われている」と思われるような言及をした後、何かを呟いたようだが把握できず、その後は「ああ、アースライダー、五大湖よ、ありがとう。なぜだろう」と続けている。ちなみに、アースライダーというのは、演説が行われた醸造所の名前だ。

 バイデン氏はビールについて話していたようだが、確かに、何を言っているのかよくわからない。だからだろう、“X”では、

「バイデン氏は未知の新しい言語を話しているようだ」

「バイデン氏は違う言語を話しているようだ」

「バイデンのこれまでで最もチンプンカンプンな発言だ」

「バイデン語を話せる人はいるか? ビールについて何か言っているのか?」

などの皮肉な声があがった。

 トランプ陣営の“X”のアカウント「チーム・トランプ」も、バイデン氏の発言について「認知障害のあるジョー・バイデン:ところで、それはここでビールを醸造していた…ここでビールを醸造するのに使われている…聞き取れない」と揶揄している。

 また、バイデン氏の不明瞭な発言について、共和党全国委員会が運営しているリサーチグループ「RNCリサーチ」は、「バイデン氏は今日、巨大なテレプロンプターから文章を読むのに非常に苦労している」と投稿(上)した。

支離滅裂な発言

 1月23日に、バイデン氏がヴァージニア州で行った女性の権利を訴える演説の中の発言も、ろれつが回っていないと“X”で懸念の声があがった。

 バイデン氏は、「我々はドナルド・トランプ氏に貴重な教訓を教えるつもりだ…利益を得たくない限り、アメリカの女性たちに手を出すな」と述べたのだが、この発言も「バイデン氏は演説中にドナルド・トランプ前大統領と米国の女性についてほとんど支離滅裂な発言をした」と批判された。

トランプ氏の認知能力もヤバい!

 もっとも、バイデン氏の認知能力の衰えをこれまで批判してきたトランプ氏自身にも、もはや、バイデン氏を批判できなくなりそうな事態が生じている。

 2021年1月6日に起きた議会暴動について言及した1月19日の演説で、トランプ氏は共和党候補指名のライバルであるニッキー・ヘイリー氏と下院議員のナンシー・ペロシ氏を混同した。演説の中で、トランプ氏は暴動への対応についてペロシ氏を批判するくだりがあったが、そのくだりで、ペロシ氏ではなく、以下のように、何度もヘイリー氏の名前を口にし続けたのだ。

「ところで、彼らは1月6日の群衆について報告しなかった。ニッキー・ヘイリー、ニッキー・ヘイリー、ニッキー・ヘイリー、彼らはすべての情報、すべての証拠、すべてを破壊した。すべてを破壊した。すべてだ」「ニッキー・ヘイリーが警備を担当していたが、私たちは彼女に1万人の兵士や州兵、彼らが望むものは何でも提供すると申し出た。彼らはそれを断った。彼らはそのことについて話したがらない。彼らは非常に不誠実だ」

 ちなみに、この日、ヘイリー氏は公職には就いておらず、また、ワシントンDCにもいなかったという。

 また、ペロシ氏について言及していたにもかかわらず、同氏の指摘は事実とは異なっていた。ペロシ氏は当時、米下院議長で、警備を指揮していなかったからだ。

 同じ大統領候補で盛り上がりに欠ける米大統領選。現状では、認知能力の衰えが懸念されているバイデン氏かトランプ氏のいずれかを選ばざるをえなくなる可能性が高い。冒頭の世論調査の結果が示すように、11月の大統領選には投票しない米国民が少なからず出てくるかもしれない。

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在米ジャーナリスト

大分県生まれ。早稲田大学卒業。出版社にて編集記者を務めた後、渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会、トレンドなどをテーマに、様々なメディアに寄稿している。ノーム・チョムスキー、ロバート・シラー、ジェームズ・ワトソン、ジャレド・ダイアモンド、エズラ・ヴォーゲル、ジム・ロジャーズなど多数の知識人にインタビュー。著書に『9・11の標的をつくった男 天才と差別ー建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社刊)、『そしてぼくは銃口を向けた」』、『銃弾の向こう側』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社刊)、訳書に『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』(講談社 )がある。

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