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『呪術廻戦』アニメが各国でトレンド入り&フランスでマンガがヒット

飯田一史ライター
TVアニメ『呪術廻戦』公式サイトトップページより

「週刊少年ジャンプ」連載のバトルマンガ『呪術廻戦』およびそのTVアニメ版の人気がうなぎのぼりだ。その勢いは国内に留まらず、北米やヨーロッパにも及んでいる。

 クランチロールのNewsletter(2020.12.04)によれば、2020年10月からグローバル配信が始まったアニメ『呪術廻戦』が、初回配信時にアメリカ、フランス、スペイン、メキシコでTwitterのトレンド入りを果たした。

 同作品は「週刊少年ジャンプ」連載のマンガが原作だが、フランス語版を出版するKI-Oon 社によれば、アニメの配信開始にともない、マンガの売れ行きも好調だという。

『呪術廻戦』のフランス語版は2020年に16万部以上販売で、トップの『僕のヒーローアカデミア』に次ぐ人気となっている。繊細な画風とダークファンタジー的なテイストがよく受け入れられており、第1巻の売上はアニメ第1話の配信後に65%も上昇したそうだ。

 アニメ『呪術廻戦』は、アジアを除く世界でクランチロールが独占配信しており、11月20日からは吹き替え版の配信も始まった。これに合わせて、ワーナーメディアによるストリーミングサービス「HBO Max」の「Crunchyroll Collection」でも米国時間12月4日から本作品の吹き替え版の配信が始まる。

 集英社は週刊少年ジャンプ作品を各国語にサイマル配信するMANGA Plusというサービスを2019年に開始し、利用者数を増やし続けているが、こうしたグローバルでのアニメ配信とどんな相乗効果があるのか、『呪術廻戦』人気がどこまで伸びるか、注目したいところである。

ライター

出版社にてカルチャー誌や小説の編集者を経験した後、独立。マーケティング的視点と批評的観点からウェブカルチャー、出版産業、子どもの本、マンガ等について取材&調査してわかりやすく解説・分析。単著に『いま、子どもの本が売れる理由』『マンガ雑誌は死んだ。で、どうするの?』『ウェブ小説の衝撃』など。構成を担当した本に石黒浩『アンドロイドは人間になれるか』、藤田和日郎『読者ハ読ムナ』、福原慶匡『アニメプロデューサーになろう!』、中野信子『サイコパス』他。青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒、グロービス経営大学院経営学修士(MBA)。息子4歳、猫2匹 ichiiida@gmail.com

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