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秋は蚊に刺されやすい季節 感染症から身を守るには? #専門家のまとめ

有吉立アース製薬(株)研究部で害虫飼育を担当
イラストはイメージ(提供:いらすとや)

今年の夏は猛暑で残暑も厳しく、蚊が少なかったと感じる人も多かったかと思いますが、9月に入ってから蚊に刺されたという人は増えています。また、海外では、デング熱やマラリアなど感染症の報告があります。

秋の蚊は生き残るために必死で刺してきます。現時点の日本では、蚊に刺されても痒いだけで大丈夫と思う方が多いでしょう。ただ、今後は蚊が媒介する感染症が国内に入ってくる可能性があります。感染症から身を守るには「蚊に刺されない」ことがいちばん大切です。蚊に刺されないよう秋でも注意が必要です。

▼蚊は11月頃までは吸血してきます。台湾ではデング熱が流行していることから、まだまだ蚊には注意が必要

▼温暖化で蚊の生息域が変わり、感染症が日本に近づいてきてもおかしくないと認識を持ち、蚊に刺されないようにすることが大切

蚊に刺されないようにするためには、秋でも忘れず虫よけ剤を使って、蚊の対策を行いましょう。虫よけ剤は、ニオイで蚊を寄せ付けないのではなく、その成分が蚊の感覚器官を混乱させ、人や動物を認識できなくさせるので、塗っていない部分があると、そのわずかな肌を認識して蚊が寄ってきて刺します。塗りムラのないよう、きっちりと肌に塗り広げることが重要です。また、虫よけ剤は、日焼け止めの前に塗ると効果が半減するので、日焼け止めを塗った後に塗りましょう。

蚊が媒介するさまざまな感染症から身を守るためには「刺されない」ことをいちばんに考えてお過ごしください。

アース製薬(株)研究部で害虫飼育を担当

兵庫県出身。都内の美術学校卒業後、 家具店店員、陶芸教室講師など虫とは全く関係のない職業に就いていたが、1998年に地元・赤穂のアース製薬に入社以来、害虫の飼育を担当している。しかし、現在も虫は好きではない。著書に「きらいになれない害虫図鑑」(幻冬舎)※記事は個人としての発信です。

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