ノルウェー10月の難民申請者は約8,800人。ロシア国境では自転車乗りの難民に新たな問題も

一部難民は送還の可能性があることをツイッターで伝達 Twitter UDI

ノルウェー入国管理局UDIは、10月の難民申請者は約8,800人であったことを記者会見で発表した。先週だけでも難民申請者は2,365人。9月には4,900人を記録しており、この数は2015年度の上半期半年の申請者の合計人数を超えている。

入国管理局ディレクターのフローデ・ファルファング氏は、スウェーデンを参考に屋外テントの利用も一時検討していたが、寒くなる冬の宿泊施設としては難しいだろうとし、ノルウェー南部に3千人を収容できる仮設集合住宅の建設と、北部では港で船を借りることを検討していると発表した。

申請者の多くはシリアからで、アフガニスタンからの数も増加中。ロシア経由でノルウェー・フィンマルク県にあるストースコグ国境検問所を通過した人数は、先週だけで800人に及ぶ。

31日の記者会見では、ノルウェー首相と財務大臣は支援予算は追加するが、難民の受け入れ態勢を厳しくすると発表したばかり。2015年に3万3千人、2016年にも3万3千人の難民が来ると仮定された予算だったが、国営警察移民局と移民監理局によると、来年度はノルウェーへの難民数は最高5~12万人となる可能性も否定できないとしている。

「難民にとって魅力のない国に」、ノルウェー政府が追加支出。受け入れを厳しく

毎日100人ほどの難民が自転車で通過しているストースコグ国境検問所では、新たな問題も発生している。国営放送局の報道によると、ロシア側から「ノルウェーに行けば誰もが保護をしてもらえる」と誤った情報が難民に伝えられている。ロシアですでに住居や仕事を確保していた難民が、よりよい福祉制度のあるノルウェーに希望を抱いてやってくるが、このケースでノルウェーで新たに難民申請をすると、母国へ強制送還される。国境でこのことを知り、ロシアへ引き返す人もいるため、ノルウェー入国管理局は、今後SNSのツイッターなどを利用して、英語で正しい情報を発信していくという。

地理的な関係で、スウェーデン、デンマーク、ロシアを経由してからノルウェーは目指されるため、難民申請者数は近隣他国と比較するとまだ少ない。だが、今後その数は増加するとみられており、保守派のノルウェー現政権は警戒心を強めている。

Text:Asaki Abumi