日本も公式参加、9月オスロで国際イプセン演劇祭

国際イプセン演劇祭には日本も参加 Photo: Masahiro AMANO

9月、ノルウェーの首都オスロで国際イプセン演劇祭2014が開催される。6月17日にオスロで行なわれた記者会見では、ノルウェー出身の演出家をゲストに、参加国やプログラムが発表された。

今年は日本も参加が決定しており、現代演劇を製作するシアターカンパニーシェルフ代表・演出家の矢野靖人氏が『構成・イプセン― Composition/Ibsen』をオスロ国立劇場で披露する。ノルウェー、デンマークなどの北欧をはじめとして、日本、中国、フランスなど、国際色溢れる演劇人たちが名を連ねる。

ヘンリック・イプセンとは?

ヘンリック・イプセン(1828-1906)は「近代演劇の父」と称される劇作家である。『叫び』で有名な画家エドヴァルド・ムンクと並ぶほどのノルウェー出身の重要人物だ。「シェイクスピア以降、世界で最も盛んに上映されている劇作家」ともいわれており、演劇界に大きな影響を及ぼし続けている。道徳や女性の自立など、社会への問題提起をしたテーマが目立ち、日本でも数多くの作品が上演されている。代表作は、『人形の家』、『ペール・ギュント』、『野鴨』『幽霊』、『ヘッダ・ガーブレル』など。オスロにあるイプセン博物館や、彼がよく通ったとされるグランド・ホテル1階にあるグランド・カフェには今も多くの観光客が訪れる。

国際イプセン演劇祭

オスロの国立劇場は1899年に設立されたノルウェー最大級の劇場。国際イプセン演劇祭(イプセン・フェスティバル)は1990年より隔年開催されており、これまで全13回の開催中に国内・国外から約200のイプセン作品が上演された。

演劇祭は国内外からのメディアで毎年大きく報道される文化的な催しとして知られる。イプセンの伝統らしさは大事にしながらも、気鋭の演出家と役者が、新しく斬新な価値観で舞台を表現する。

世界で最も名誉ある「国際イプセン賞」

同祭は「世界で最も名誉のある舞台芸術賞」ともいわれるノルウェー政府が創設した「国際イプセン賞」を、2014年度はオーストリア出身のペーター・ハントケ氏に贈ると発表。表彰式は9月の演劇祭でおこなわれ、最終日は同氏の作品「Immer noch Sturm (嵐はまだ続く)」で閉幕する。

IMMER NOCH STURM  Foto: Armin Smailovic
IMMER NOCH STURM Foto: Armin Smailovic

演劇祭は9月6~22日にオスロ国立劇場で開催。矢野靖人氏の作品は14日(日)20:00~と15日(月)18:00~に上演予定。チケット料金は大人一般340~370ノルウェークローネ(席によって異なる)で公式HPで購入可能。作品は日本語で上演。ノルウェーや他国の作品も各国の言葉で演出されるため、全作品に英語翻訳が付く。

国立劇場の芸術監督であるハンネ・トムタ氏は、「イプセンが海外でどのように解釈されているかを知ることとなる、意義のある演劇祭となるでしょう」とコメントした。世界クラスの演劇人が、イプセンの個性あふれる登場人物を今年はいかに表現するのか、今から大きな注目を集めている。

会見でトムタ氏とPetter Naess監督 Photo:Asaki Abumi
会見でトムタ氏とPetter Naess監督 Photo:Asaki Abumi

オスロ国立劇場 公式HP