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バイデン優勢に「世論調査の半分が実際の数値」 “予言者”マイケル・ムーア監督が警告

安部かすみニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者
10月30日、アイオワ州の駐車場での選挙集会に集まったバイデン支持者。(写真:ロイター/アフロ)

ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーア氏は、トランプ大統領が大統領選の世論調査で劣勢とされていることを受け「トランプの票が過小評価されている」と警告した。

10月29日、オンラインメディアのザ・ヒルの動画インタビューに登場したムーア氏は、自身の故郷で今でも活動の拠点とするミシガン州をはじめ、激戦州での選挙戦について「世論調査では、フロリダ州やアリゾナ州などでもバイデン氏がリードしていると報じられているが、これらは信じるべきではない。実際の支持率は、発表されている数字の『半分』くらいに考えていた方がいい」と述べた。

大統領選の世論調査、FiveThirtyEightによると、10月30日時点でミシガン州が9.1ポイント、全米では8.9ポイントもバイデン氏がリード。

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勝利の予想が世論調査通りではないというのは、バイデン支持の一般有権者も同じ。

ムーア氏によると、トランプ支持の票が常に過小評価されている理由の1つとして、トランプ支持者は世論調査が行われても、ディープステートの者たちによるものではないかと疑心暗鬼になり、本心を言わないため「実際」の数字ではないという。よって「世論調査で8ポイントリードしていてもその半分くらいが実際の数字なので、4ポイントの差なら『接戦状態』だ」と持論を展開した。

ムーア氏は2016年の大統領選の直前に、トランプ氏を批判した映画『マイケル・ムーア・イン・トランプランド』(トランプ王国のマイケル・ムーアの意)をゲリラ的に緊急公開し、民主党の得票を促した。その2年後にも映画『華氏11/9』を公開し、トランプを当選させたアメリカ社会の闇を映し出している。

大統領の辞任を求めている気持ちは、今でも変わりない。

  • 「トランプはちょっとやそっとでは倒せない。”津波”級のバイデン票が必要」

また今月頭に発覚したトランプ氏の新型コロナ陽性判定についても「嘘」だとする独自の陰謀論を展開している。

  • 「どの医者も真実を語っていない。トランプは我々を騙している。大多数の人は騙されないぞ。トランプがこれまでやってきたように、今回も逃げ切れるとでも思っているのか。我々こそ、トランプが乗り越えられない壁だ(騙されない)」

ムーア氏の予測はこれまで当たってきた

一方で予測となると違うようで、ムーア氏は2016年の大統領選でトランプの勝利を予測した数少ない著名人の1人だ。

今年の大統領選についても、これまでずっとトランプの再選を予測し、今年8月にも再びそれを認めている。「トランプの支持者の "桁外れの熱意”を見ればわかる」というのがその理由。

ちなみにムーア氏の予測と言えば、前述の映画『マイケル・ムーア・イン・トランプランド』で、トランプがニューヨークからフロリダ州パームビーチの自身のリゾート「マー・ア・ラゴ 」に移って執務を行うだろうと予測していたが、昨年11月、実際にその通りになっている。トランプは自宅の住所をそこに移し、今では活動拠点の1つとしている。

自身を非難し続けるムーア氏だが、再選予測に対してのトランプの反応は...

  • 「マイケルは(私の勝利を)知っている!!!」

大統領選の行方についてさまざまな憶測が飛ぶが、すべての答え合わせができるまであと数日だ。

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(Text by Kasumi Abe) 無断転載禁止

ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

米国務省外国記者組織所属のジャーナリスト。雑誌、ラジオ、テレビ、オンラインメディアを通し、米最新事情やトレンドを「現地発」で届けている。日本の出版社で雑誌編集者、有名アーティストのインタビュアー、ガイドブック編集長を経て、2002年活動拠点をN.Y.に移す。N.Y.の出版社でシニアエディターとして街ネタ、トレンド、環境・社会問題を取材。日米で計13年半の正社員編集者・記者経験を経て、2014年アメリカで独立。著書「NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ」イカロス出版。福岡県生まれ

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