美女ゴルファーだけど苦労人…なぜ原英莉花は”日本一”タイトルを手にすることができたのか?
女子ゴルファーの日本一を決める国内メジャー今季第2戦「日本女子オープン」の最終日が4日、福岡のザ・クラシックGCで行われ、原英莉花(21、日本通運)が通算16アンダーで優勝した。ツアー初優勝を果たした昨年6月の「リゾートトラストレディス」以来の2勝目を初のメジャータイトルで達成。1998年度生まれの黄金世代では畑岡奈紗、渋野日向子に続く3人目のメジャーチャンピオンとなり、優勝賞金の2250万円を手にした。 今年の舞台となった福岡・宮若市にある「ザ・クラシックGC」はツアー史上最長の6761ヤードにコースが設定された。400ヤードを超えるパー4が5ホールあるなど飛ばし屋有利が戦前の予想だった。 結果は、予想通りに昨季ドライビングディスタンスが253.33ヤードで4位の原が制したわけだが、2位の小祝さくらに4打差をつけた優勝スコアは、コロナ禍による想定外の長いツアーの中止期間も含めたオフの成果といっていい。 「戦い抜いたことに一番満足を得ている。日本女子オープンは中学のころからあこがれの舞台だった。(2015年の)初出場はまぐれで予選を通ったけど、こんな難しい場所でいつか勝てる日が来るのかなと思っていた。まだ実感はわかないけど、奈紗ちゃん(畑岡)と同じトロフィーを持っているのが誇りです」 原はライバル畑岡の名前を出した。 最終日は2位の小祝に4打差をつけてスタート。1番でいきなり4メートルのパットを決めてバーディーを決めたが6番でボギーを叩いた。だが、「ボギーが来て楽しいなと思いました。ここでスイッチが入りました」という。苦労を重ねた美人ゴルファーのメンタルは強かった。崩れることなく8番でバーディーを取ると、11、12、13番で3連続バーディーをマークして勝利を決定的なものにした。 173センチの長身。今季は無観客開催が続くが、すらりと伸びた美脚は昨季まで男性ギャラリーの視線をくぎ付けにしてきた。小顔でルックスも二重丸。高校3年のときに以前から師事していた“ジャンボ”尾崎将司から正式に弟子入りが許可されるなど、話題には事欠かなかった。ただ、華やかな外見とは裏腹にそのゴルフ人生は順調ではなかった。そこが原のメンタルを強くした原点である。