プロテインも要注意? 大人も気をつけたい、食物アレルギーの原因と特徴(専門家が監修)
アレルギーを引き起こす物質は数知れず。発症するのはいやだが、ただ恐れるのもバカらしい。食物から金属、そして不耐症まで。その特徴は? 注意すべき点は? 今回は、食物アレルギーの原因について深堀り。食物アレルギーは基本的には幼い子供で起こるものと思いがちだが、実は大人も注意したい。まず敵を知ることから始めよう。[監修/伊藤浩明(あいち小児保健医療総合センター センター長) 参考文献/『食物アレルギー診療ガイドライン2021』(一般社団法人日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会)]
教えてくれた人:伊藤浩明さん
いとう・こうめい/あいち小児保健医療総合センター センター長。米国留学、国立名古屋病院小児科などを経て現職。日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会副委員長として『食物アレルギー診療ガイドライン2021』を監修。医学博士。
頻度の高いアレルゲンは?
アレルギーの引き金となるのがアレルゲン。いわば“アレルギーのもと”だ。 それにはどのようなものがあるのか。食べてから2時間以内に即時型アレルギーを起こしやすい食べ物をメインとして、頻度の高いランキング順にチェックしてみよう。 食物アレルギーは基本的には幼い子供で起こるもの。その後、症状が出ない範囲内で少量ずつ食べているうちに、アレルギー反応のスイッチを入れるIgE抗体が体内にあっても、症状が出ない耐性化が起こる。 ただし、食物アレルギー=子供の病気と侮るなかれ。複数のアレルゲンでアレルギーが起きる「交差反応」が生じることもある。大人でも要注意だ。
アレルギー表示の対象
箱やポリ袋、缶や瓶などの容器に包装された加工食品には、アレルギー物質がある一定量以上含まれている場合、法律により表示義務がある。表示が義務化されているものが8品目、表示が推奨されているものが20品目ある。 ◎表示の義務がある8品目(特定原材料) えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ) ◎表示が勧められている20品目(特定原材料に準ずるもの) アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン