ミャンマーでの人権侵害「日本はより強い非難を」ジャーナリストの久保田さん会見(全文2完)
ロヒンギャへの嫌悪感は予想を上回ったか
記者:朝日新聞、北野と申します。久保田さんの無事、帰国できて良かったと思います。ロヒンギャのことについてお伺いしたいんですけども、館林で記者会見した際に、ロヒンギャのことを取り扱っていることが罪状に影響したのではないかというふうな発言をされたという記事を拝見しています。警察や国軍当局のロヒンギャに対する嫌悪感というのは、久保田さんの予想を上回るようなものだったんでしょうかというのが1点。 もう1点は、帰国して真っ先に群馬県館林のロヒンギャの人たちが招いて記者会見、集会を開いてくれたことに対する、在日のミャンマー人、特にロヒンギャの方々との関わりというか、その辺りについて教えていただければと思います。 久保田:初めの質問に関しましては、彼らの対応というのはそこまで意外なことではなく予想の範囲内ではありました。かなり典型的なイスラモフォビアというか、ロヒンギャへの敵意だったと思います。 2つ目の質問に関しましては、おととい、群馬県館林市で簡単な会見をさせていただいたんですけども、そこで彼らと。私が映像制作を始めるようになったのが2014年に群馬県館林市のロヒンギャの人々と会ったことがきっかけでした。ですので、非常に自分の中でも長い付き合いがあり、彼らが非常に心配してくれていたということがありがたかったですし、原点のような場所でもあるので、そこで初めて話をさせていただくことになったんだと思います。以上です。
日本政府とミャンマー軍事政権との関わりをどう考えるか
司会:お2人、ヒューマンライツ・ライツ・ウォッチの笠井さん、ひと月前にここで記者会見された方と、それから東京のTansaというニューズルームの中川さん、同様の質問なのでまとめますが、日本政府とミャンマーの軍事政権との間の関わりについてどうお考えか、日本政府から経済プロジェクトなどを通じて、ミャンマーの軍事政権に資金が流れていることなどについては何か見解をお持ちですか。 久保田:日本政府とミャンマー国軍とのつながりについては、日本政府はより強いスタンスでミャンマー国軍に、民間人の殺戮や、不当に拘束している人々の解放、また、民主的な政府の樹立について、よりいっそう強い立場で働き掛けていってほしいなと思っています。また、経済的なつながりが非常に大きい国、日本は経済的なつながりが非常に大きい国ですので、ミャンマーにおけるプレゼンスも非常に大きい、そういった資金が国軍に使われていないか、それによって人々が殺されていないか、そういった資金源に使われていないかということを常に厳しい目で見ていく必要がありますし、われわれ日本人もそれについて常に声を上げていかなければならないと思います。 司会:(英語)