名古屋市長選、立候補予定3氏が討論会(全文3)定率減税は不公平な税制を助長
今の名古屋城も大変緻密に再現されている
加藤:その上で、文化庁とかみ合っていないんだということをおっしゃったと思います。尾形さん、伺いましょう。いかがですか。 尾形:私は木造の天守閣には反対です。今のコンクリートのものがもう全面的に建て替えなければならなくなるというのは、それは違うと思います。耐震改修を行って、コンクリートのもの、まだまだ十分残すことができると思います。そして、私もどっちかというと歴女なので、お城好きですし、木造のお城は好きです。しかし、この名古屋城については、今の名古屋城も大変緻密に、忠実に再現されております。中の博物館部分をもうちょっと面白くしたほうがいいかなという気はしておりますけれども、それでも、コンクリートのお城ですが、大変精密に再現されておりますし、そして何よりも、戦争中にお城がごうごうと空襲で燃えてしまったのを見た市民が、心を本当に痛めて、悲しんで、燃えないお城が欲しいんだという気持ち、それが市民の寄付として集まって、戦後再建して、決して豊かではなかった市民が、建築費の3分の1を賄う、寄付によって賄うといった、お城を望む気持ちがあったわけです。それを簡単に、はい、もう終わりです、建て替えますっていうことにはならないと思います。 それからもう1つ大事なのは、木造にすると、11階建てぐらいの高さが、これは木造、大変危険なわけです。それからエレベーターはもちろん付けなければいけませんし、今のように外付けだったら火事になってもすっと下りられるわけですね。車椅子の方など。しかし、木造で中にエレベーター、ここを下りてこう行ってこう下りてまたこう行ってって、地下をがーっと、こういうことは大変危険で、京都アニメーションのような、火事になったら2000人の観客、例えば皆さん亡くなるというような、本当に恐ろしいことになるのではないかというふうに恐れております。
文化庁から宿題が出ている
加藤:尾形さんは木造再建は諦めるべきだと。今のお城を長寿命化するなどしたほうがよいというお立場。横井さんは木造再建よしと、やろうじゃないかと、ただし文化庁とかみ合ってないし、1ミリも動いていないと、こういうお話でした。これらを踏まえ、河村さんのお考えを伺いたいと思います。 河村:文化庁は私も直接話しておりますけど、これで1年半、2年ほど掛かりましたけどね。文化庁から宿題が出ておりまして、5カ所ぐらいのいろんなところをちゃんと、きちっと調査してくれと。主に石垣についてどうやって守っていくかというのは、やっぱり議論が分かれるんです、これ。いろいろ。ということもあって、1年半掛かって、このたびきちっとした報告書を作りまして。ただ、文化庁からもう1つ言っとったのは、専門部会の先生方と話をきちっと、みんなで丸めてというか了解して、今度出してくださいねということは言っておられました。 4月にこれで、先月まとまりましたので、先生方のコメントも大変良いものを作ってくれたということで、それから文化庁がもう1つ言っとったのは、天守だけじゃなくて本丸全体として復元を考えていただきたいということがありましたので、その計画になって、来月の今の、4月始まりましたので、今度近いうちに文化庁に持っていきます。持ってきてくださいと言っています。受け取りますからと。5月に審議会を開いて、ほんで、ただ、あれじゃないですよ。まだ復元検討委員会はそのあとですから。今のところ、前提条件ということについてはクリアされましたと、になると思いますけど、開かんと分からんもんで、これは。しかし、それはそれでなると思います。ということでございます。