名古屋市長選、立候補予定3氏が討論会(全文3)定率減税は不公平な税制を助長
この10年間、ほとんど行革は進んでいない
加藤:分かりました。全国の市町村で減税問題が議論されているのは、このたぶん名古屋市だけです。3人の方のご主張を市民の方はよくお聞きになってご判断いただきたいと思いますが、横井さん、しゃべり足りないことはありますか、この減税問題。短くお願いしますね。 横井:はい。行革をやったということでしたけれども、私はこの10年間、ほとんど行革は進んでいないと思いますよ。それから職員の人件費減らしたって、これ、会社で言ったら社員の人件費どんどん減らすっていうのは行革っていうんですか、これ。こんな会社、誰が働きたいんですか。これ、ひどい話ですよ。ね。 例えば1人1人のパフォーマンスを増やしていって、1人1人の売り上げを増やす、これは正常です。でも実際に皆さん、これは本当のことを言うと、基本給下げて地域手当上げただけですよ。で、ちゃらなんです。ね。で、それでやってやったって言っていますけど、本当は一緒なんですよ。ですけど、そこはやっぱり市民に対して私は正面から向かい合ってない、まやかしって言うんです、そういうのを。 加藤:河村さん、一言。 河村:一言では、こうやって一方的に断言するのは名古屋市議会でやっていますけど、そういうのはいけませんよ。一言で終わりいうんだから、今の言ったことは間違っていますから。それで終わります。
名古屋城の木造天守閣、是か非か
加藤:いずれにしても名古屋市の、非常にこういうのを、これは議論、テーマになっていますので、市民の皆さんもよく一緒にお考えいただければと思います。天守閣、いきましょうか。天守閣。市民社会の注目を集めたプロジェクトであります。この木造天守閣、是とお考えか、非とお考えか。そしてこれまでの取り組み経過といいますか、進捗、これをどうお考えになるか、今後どうするか。ここをまず、横井さんから伺いましょうか。 横井:ワンフレーズで申し上げれば、史実に忠実とバリアフリーを徹底的に追求するということです。現在の名古屋城天守閣は耐震化したとしても耐用年数は極めて少なく、いずれ抜本的な建て替えが必要になります。従って私は天守閣の木造復元には賛成の立場です。世界に誇れる最高ですてきな天守閣を最速で造ることを約束したいと思います。 ただ、工期のみを優先して文化財保護の観点を前提としない条件で、技術提案方式で公募した今の事業計画は、技術提案方式の協定から4年過ぎても、基礎構造を今、完全見直しになっちゃった。解体時に軽量盛り土で内堀を埋めることも了承は得られていない状況にあります。 河村市長さんは石垣部会、全体整備検討会議でも文化庁に提出することが認められたから復元は進むといってこの間おっしゃっておりましたけれども、認められたのは2年前に文化庁から示された宿題の解答だけです。先日の専門家会議で了承された資料を文化庁に持っていけば文化審議会は再開する、2028年には完成すると、これは河村市長さんの発言が新聞報道をされておりましたけれども、文化庁、鍋島文化財第二課長、浅野調査官に直接確認をいたしたところ、次のようにおっしゃいました。 名古屋市が資料を提出したいなら受け取るが、文化審議会の再開はあり得ない。また、完成時期を報道されるのはおかしな話だとおっしゃっていました。河村さんの言葉を信じてマスコミの皆さんは報道したと思いますけれども、事実はまったく違っており、結果的には誤報でした。さらに河村さんは文化庁の基準で言う、復元でなければ木造天守を、木造復元をやめると言っておりましたけれども、文化庁の見解は名古屋市の検討中の計画は復元的整備であるというのが見解でありました。現在、名古屋城天守の木造復元計画は1ミリも進んでいないというのが実態です。 加藤:まずは、天守閣木造再建は賛成のお立場だということですね。これはやってよいと。横井さんのお考えはですね。 横井:そのとおりです。