全米メディアと“愛妻”は大谷翔平の「闘争心」を称賛…「あれ(審判を睨む)はいい。燃える部分をもっと見たい」
エンゼルスの大谷翔平(26)が11日(日本時間12日)、敵地で行われたインターリーグ(交流戦)のダイヤモンドバックス戦に「2番投手」で出場し、投げては不可解なボークを2度取られて失点する騒動もあったが、5回を5安打8奪三振2失点にまとめ、1点のリードを守ったまま降板、そのまま右翼の守備に回った。打っては3回のタイムリー二塁打を含む2本の二塁打で貢献。6回に同点とされて大谷の3勝目は消えたが、チームは延長戦を制した。全米メディアは大谷の二刀流のパフォーマンスと、3回の自打球でもベンチに下がらなかった「闘争心」を絶賛。コンビを組む捕手のカート・スズキ(37)は、大谷がボーク判定を下した審判を睨みつけたシーンに注目し、その「燃える感情」を称賛した。
地元のロサンゼルスタイムズ紙は「大谷が、ダイヤモンドバックスに延長戦で粘り勝ちする中、素晴らしい二刀流のパフォーマンスを披露」との見出しを取り「大谷が(投打)両方のプレーで再び輝きを見せる」と絶賛した。 「序盤のイニングは大谷一色だった。投手としては、最近の登板で下がっていたストレートの平均球速を90マイル半ば(約153キロ)の通常時に戻して、最速99.6マイル(約160キロ)をマーク。5回に2点を許す一方で8三振を奪った。打者としては、今季10度目となる複数長打を放ち、2本の二塁打と1打点で4打数2安打だった」 3回二死一塁の打席で、自打球を右膝にぶつけながらもプレーを続けて右中間を破るタイムリーツーベースを放ち、走者としても生還し3-0のリードを演出した点を評価した。 5回の失点につながった連続ボークについても「大谷はボークの判定に不満」と伝えた。 「2つのボークは5回2死一、二塁からエデュアルド・エスコバルを迎えた打席で起きた。そして両方ともダン・マーゼル三塁塁審による判定だった。大谷は両方の判定に明らかに異議を示し、手を上げて頭を振った。マドン監督は、最初のボークでは抗議のためグラウンドに出て、2度目のボークではダグアウトから不満の様子を見せていた」と描写した。 そして同紙は、この回の終了時に起きたシーンに注目した。 「このイニングがようやく終わってダグアウトに戻るとき、大谷は後ろを振り返りマーゼル塁審に目を向けていたようだった」 大谷が塁審を睨みつけていたことを伝え、捕手のスズキの以下のコメントを紹介した。 「ショウヘイがこれまで見せてきた中で一番の感情だった。あれはいい。あの燃える部分、闘争心を(もっと)見たい。翔平は、とても静かなタイプだが、ラインをまたいで(ダイヤモンドに)入れば違う人間になる。今夜、彼はそれを見せた」 チームメイトは大谷の怒りの抗議行動に共感を覚えたようなのだ。