全米メディアは大谷翔平17号のキャリア最長飛距離に注目「あそこまで飛んだの見たことがない」「計り知れないパワー」
エンゼルスの大谷翔平(26)は8日(日本時間9日)、本拠地で行われたロイヤルズ戦に「2番・DH」でスタメン出場、初回無死一塁から特大の先制17号2ランを放ち、3回の先頭で迎えた第2打席でも右中間二塁打をマーク、チームの8-1勝利に貢献した。 ロイヤルズの技巧派左腕、クリス・ブビック(23)がカウント1-1からど真ん中に投じた128キロのチェンジアップを打ち損じてファウルにしたが、2-2になってから同じチェンジアップが、またど真ん中に入ってきた。その失投を今度はしっかりと引き込んで振り抜くと、打球は右中間スタンドの上段へ。公式発表された飛距離は470フィート(約143メートル)。4月4日のホワイトソックス戦でディラン・シーズ(25)から放った今季2号ソロの451フィート(約137メートル)が大谷のメジャー最長弾だったが、それを超えた。第4打席にはまた四球。ここまで2試合連続3四球で勝負してもらえず“四球攻め”の影響が懸念されていたが、スーパースターにはまったくの杞憂だった。全米メディアが注目したのも17号の飛距離だった。
「大谷が好投手から自信を奪った」
ロサンゼルスタイムズ紙は「エンゼルスがロイヤルズをねじ伏せる中で大谷がMLBキャリア最長の本塁打を放つ」との見出しを取り、「ベルト付近高めのチェンジアップを捉えた二刀流スターの大谷の本塁打がチームに勝利の流れをもたらした。この本塁打で大谷は今シーズンのMLBの本塁打争いで、ロナルド・アクーニャJr.とウラジミール・ゲレロJr.に1本差となり、3位タイへと順位を上げた」と伝えた。 飛距離データを紹介した上で、「バットから時速111.7マイル(約180キロ)で放たれた打球は右中間フィールドの観客席のほぼ20列目の深さに着弾し、2015年にスタットキャストのシステムが導入されて以来、マイク・トラウト以外の選手によるエンゼルスの本塁打で最長となった」と絶賛。 ジョー・マドン監督の「ここで見た打球で一番遠くに飛んだ。今まであそこに飛んだ打球は見たことがない」との試合後コメントを掲載した。 さらに記事は、「キャリアで初めて3四球を2試合連続で選び火曜日に臨んだ大谷は、3回にもブビックのミスを突いて、打球速度112.6マイル(約181キロ)で右中間を抜く二塁打を放った」と続け、四球攻めの影響がなかったことを指摘した。 同じく地元紙のオレンジカウンティレジスター紙はエンゼルスの勝利を伝える記事の中で、大谷の17号がキャリア最長アーチであったことに触れ「スタットキャストが導入されるようになった2015年から、これよりも長い飛距離の本塁打を放っているのは470フィート(約143メートル)以上を4度打っているマイク・トラウトのみ。彼の最長は486フィート(約148メートルとなっている」と明かした。 記事は「この一撃が試合の流れをつくった」と指摘。 マドン監督の「あの投手に影響を及ぼした。彼は良い投手だが我々は彼を序盤に打ち込んだ。彼から(大谷が)自信を奪った」という談話を紹介している。