大谷翔平が花巻東高の先輩である菊池雄星から16号ソロをマーク（写真：USA TODAY Sports/ロイター/アフロ）

エンゼルス大谷翔平投手（26）が5日、本拠地で行われたマリナーズ戦に「2番・DH」で出場、花巻東高校の先輩にあたる菊池雄星投手（29）と対戦して1回一死走者なしで巡ってきた第1打席の初球に内角膝元へ投じられた94.3マイル(約152キロ)の高速カットボールをしっかりと引きつけて振り抜きバックスクリーン左へ飛び込む先制の16号ソロ本塁打を放った。打球速度112.5マイル（約181キロ）、飛距離は約133メートル。2人の対決は2年ぶりで、2019年6月8日の初対決でも初球を叩き本塁打をマークしていた。 　第2打席はスライダーにタイミングを外されて三振に倒れたが、5回無死一塁からフレッチャーの打球が菊池の右膝を直撃。菊池は一人では歩けずにトレーナーらの肩を借りて退場してそのまま降板したことから、今季初の先輩後輩対決は2打席で終わった。大谷は8回一死二塁からの第5打席にも、左腕ミシェビッチの81マイル（約130キロ）の内角カーブを肘をたたむようにして、逆方向のレフト線へ運ぶ技ありの一打。これがタイムリー二塁打となり、この日は、5打数2安打2打点で、12－5のチーム連勝に貢献した。全米メディアも8試合ぶりとなる大谷の16号と同郷対決に注目した。 　MLB公式サイトは「大谷が珠玉の登板に続いて16号本塁打」との見出しを取り、「10三振を無四球で奪って勝利した二刀流スターの大谷が、一夜明けた翌日に同郷の菊池との対決でソロ本塁打を放ち、マックス・スタッシ、テイラー・ウォードと並んでエンゼルの攻撃の火付け役となった」と伝えた。記事は16号ソロが先制点で、8回のタイムリー二塁打が5点のビッグイニングとする一打だったことを説明した上で、ジョー・マドン監督の試合後コメントを紹介した。 「最初の本塁打で投手(菊池)の尻に火を付けた。大谷は力強く、状態は良く見える。そして彼は、ダグアウトで声を良く出し、我々をとても楽しませてくれる。野球選手であり、試合でプレーしたいと強く思っているのだ。彼の状態が良く、休養が必要でない限りは、2番打者の枠に彼の名前を記すのは本当に楽しい」 　また岩手・花巻東高の先輩である菊池からマークした16号について、「これは大谷が菊池から奪ったキャリア2本目の本塁打で、本塁打争いでメジャートップのウラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)の18号に2本差と迫る一発になった」と付け加えた。 　同メディアは、大谷の活躍で連敗を喫したマリナーズのスコット・サービス監督の「菊池はとても良く投げていたと思うが、大谷が彼にとびかかった。1回の本塁打は、初球を待ち伏せして打った一発だった」との分析も掲載している。