「若くてキレイな女性に僕の子供を産んでほしい」年収2200万円56歳男性は結婚相談所で"婚活ゾンビ"になった
■「どうしても結婚がしたい」と言っていたが… 彼もなかなか組めないお見合いにしびれを切らし、相手女性の年齢の引き上げを考え出す。 「子供は何歳まで産めますかね?」 こればかりは、人によるから、一概に何歳までなどということはできない。実際に40歳を過ぎてから、元気な赤ちゃんを授かったかたもたくさん見てきた。また逆に、20代で結婚したのに、お子さんに恵まれない夫婦も数多くいる。 子供が欲しいから結婚したいという気持ちはあって良いが、子供がいなくても温かい関係を築き、パートナーとして寄り添える相手であることが、結婚相手としての絶対条件である。 再度私は言う。 「お子さんが授かるかどうかは、お若い方と結婚したとしても一切の保証はありません。それに、結婚相談所でご結婚されるかたの年齢差は、4歳差くらいまでが圧倒的です。このまま20歳近い年齢差の方にお申し込みを続けても、結婚どころかお見合いも厳しいです。結婚がしたいのか、若い美人と以外は結婚したくないのか、どちらでしょうか?」 彼は黙り込む。黙り込んだ後、「どうしても結婚がしたい」とぼそりと言う。 「ならば、もう少しお歳の近い女性にお申し込みをいたしましょうね」 彼がお申し込みする女性の年齢を40歳を少し超えたあたりまでにあげたところ、いくつかのお見合いが組めるようになった。 ところが、お見合いを組めるようになったは良いが、「写真と実物が違った」「スタイルが良くなかった」など、見た目判断で、交際をこちらからお断りしていく。先方は、交際希望を出してくれているのにだ。 ■「痩せてる女性が好きなんです」 ちょっと待て! 相手は一回りも年上の男性とお見合いしてくれていて、年収が高いからだけかもしれないとはいえ、交際希望を出してくれていることを、まったく理解してくれないのか。 結婚相談所の交際とは、「仮交際」。仮交際は、もう一度会ってみるというレベルで、恋人のようなお付き合いでもないし、もちろん結婚するわけではない。お見合いは一時間程度という暗黙のルールがあるが、たった一時間のお見合いでは、相手の人柄だってわかるはずもない。 結婚したいのなら、まずはお見合いしてみる。もう一度会っても良いかな、というレベルなら仮交際希望を出してみて、フィーリングを確かめてみる。これが婚活のセオリーだ。この説明は何回も彼にしたのに、見た目重視な彼は、「美人」希望は外すことはない。しかも、「体重は40キロ台限定」と後出しで条件を追加したのだ。 「痩せてる女性が好きなんです」 スリムな女性が好きでも良い。美人希望もかまわない。ならば、年齢だけはもっと柔軟に考えられないのか。