はやぶさ2の現状 JAXAが会見 (全文1)イオンエンジン出せる最高能力発揮
往路のイオンエンジン運転について
で、この往路のイオンエンジン運転のまとめの図になりますが、この軌道の図というのは非常に分かりにくくて、打ち上げ以降探査機が太陽の周りを3周しているところですね。最初の1年間は地球スイングバイ前ということで右上の票に集計してあるとおりで、かなり細切れに運転をするだけで済んでいたということでした。で、スイングバイをして大きくこの軌道図的にも軌道の形が変わったり傾きが変わったりしたところに乗り移ったあとは、3つの期間に分けて運転をしたというのが下の表に書かれております。で、今回、これまでに広報用に発表した速報の運転時間をアップデートさせていただいております。運転が終わって直後にお出しした数字から、数日遅れで私たちが論文を書くときなんかに使う正式なデータとして工学データベースを用意しておりまして、そちらに厳密な時刻付けを行ったりして登録されたデータに基づいて、再度集計し直したものということで今回お出ししております。 ほとんど数字としては変わっておりません。10時間、24時間といったレベルでは数字が大きくなっているとこはありますが、このように3つの期間に分けて運転をしてきておりまして、片道で1000メートル毎秒程度の増速をしたというのが前のページで述べたとおりです。以上が私からイオンエンジン運用についてのご報告でした。 【連載】はやぶさ2の現状 JAXAが会見 全文2へ続く