「第7波への対応に集中すべき時期」尾身会長会見7月14日(全文1)
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は14日夜、記者会見を行った。 【動画】分科会・尾身会長が会見 感染再拡大で緊急提言(2022年7月14日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「分科会・尾身会長が会見 感染再拡大で緊急提言(2022年7月14日)」に対応しております。 ◇ ◇
今回、緊急提言を出した背景
司会:では先生よろしいでしょうか。 尾身:はい。 司会:それでは、お待たせいたしました。これから尾身会長によります本日のコロナ対策分科会および基本的対処方針分科会の会見を行わさせていただきます。なお本日は尾身先生のほかに脇田所長が陪席されておりますとともに、オンラインにて北海道大学の林先生、それから国立保健医療科学院の本間先生、それから工学院大学の柳先生、東北大学からは小坂先生と押谷先生、それから国際医療福祉大学の和田先生、それから一般社団法人日本医療法人協会、副会長の太田先生がオンラインで参加されております。 それでは早速、尾身先生、よろしくお願いいたします。 尾身:はい。どうも尾身です。よろしくお願いします。マスクを取ったほうが、したほうがいい? 司会:結構です。よろしくお願いいたします。 尾身:ちょっと離れてるし、これもあるから。はい、どうも。今日、分科会がありまして、それの議論の概要をスライドをもって説明させていただきたいと思います。それではスライドを、はい。 こういうことで、今回の緊急の提言を出した背景というものについて幾つかありまして。もう皆さんご承知のように、急速に感染が拡大しているということだと思います。それから2番目は、もうBA.4、特にBA.5系統が中心になってきていて、これが感染力が非常に強いということがあるということです。
具体的な対策を直ちに実行する必要がある
それからワクチンについても、高齢者の多くが3回目接種から数カ月がたっていて、免疫の減弱というのが起きているということもあると思います。で、4回目接種というのが高齢者の間で十分に進んでいないということがあって、それから一方、60歳未満のワクチン、3回目の接種率も、少し期待されるほど、さまざまな理由があると思いますけど、おいて、3割から6割にとどまっている。さらにこれから夏休み、3連休、接触の機会が非常に増加しているというようなことで、このまま、もう提言を出す時期に来たということで、具体的な対策、これから申し上げるのを直ちに実行する必要がある、というのが提言の背景です。 それで、今後どんなことが起こることが考えられる、起こり得る、生じうることということを、可能性ですけども。今、感染が非常に急速に拡大していて、特に高齢者とか基礎疾患を持つ人を中心に入院患者数、重症者数、死亡者数が増加する可能性があると思います。そうした中で、このまま感染拡大が継続すると、救急、通常医療を含めた医療や介護への負担が極めて大きくなるということが考えられる。そうしたことが続くと、医療機関が支障を来すだけじゃなくて、社会全体の教育・社会機能の維持ということも、維持に影響が来るということがある。それで、最後ですけど、医療の逼迫というものをなんとか回避したいということで、そのためにはこれから述べます対策、幾つかの対策が必要ですけれども、求められる。しかしそれでも、そういう対策をしっかり徹底してやった上でも、逼迫が生じる場合には、人々の行動や接触を抑えるような施策も選択肢の1つとなりうると、こういうことが今後生じうることの要約であります。 で、対策の、具体的なことはこのあとに来ますけども、対策を考える上での基本的な考え方、哲学と言ってもいいと思いますけど、どういうことかというと、今、社会経済活動が徐々に進んでいる、あるいは進めようとしている中で、事業者も含む、われわれ一般市民が、それぞれが、日本の社会がすでに学んできたさまざまな知見があるわけですよね、どのようなところで感染しやすいか等々の知見を基に、それぞれが感染しない・感染させない方法というのを工夫していただきたいということが1つ。