岸田首相が会見「令和版所得倍増を目指す」(全文1)甘利幹事長の処遇はできるだけ早く決めたい
今回の選挙結果を引き寄せた最大の要因は
読売新聞:読売新聞の【カイヤ 00:13:37】と申します。総理、よろしくお願いします。 岸田:はい、お願いします。 読売新聞:衆院選情勢を巡ってでは、当初は、野党候補の一本化がかなりの選挙区で進んだことをもってして、総裁も先ほど言及されましたが、同時に厳しい声も自民党にも寄せられていたと。そういったさまざまな情勢を鑑みて自民党の苦戦を予想する見方も出ていましたが、結果としては自民党単独で絶対安定多数の261議席ということになりました。この結果を引き寄せた最大の要因を総理・総裁としてどう分析されているでしょうか。同時に、国民の信任を今回得たことをもって、非常に、有権者に問うのは難しい財源の議論というのも進めやすい環境を得たのではないかと思うのですが、総裁が掲げられたさまざまな政策、財源が必要になってきますが、この財源の議論については今後どう、党、政府で進めて向き合っていくお考えかっていうのをお聞かせください。 もう1点、今回、衆院選で党全体としては明確な信任を得る一方で、党運営の要である甘利幹事長、小選挙区で有権者の信任を得られませんでした。甘利幹事長自身、辞意を示されていますが、この点について、総裁としてどう対応をするお考えでしょうか。また、後任の調整が進んでいるようであれば、その調整状況も併せてお願いします。 岸田:3点ご質問いただきました。1点目、今回の選挙結果を引き寄せた理由についてご質問がありました。これについては、まずなんと言っても、この選挙において私たちが国民の皆さんとの間で約束した選挙公約、これをしっかり訴え、なおかつ野党との違い、これをできるだけ明らかにするよう選挙期間中も訴え続けてきました。
緊急事態に対応し、経済を再生し、財政の道筋を示す
まずはなんと言ってもこの選挙に臨むに当たっての国民の皆さんとの約束の中身について、より多くの皆さんにご理解をいただいた点、これは大変大きなことだと思っています。なおかつ今回の衆議院選挙は政権選択選挙です。政権の在り方として自公政権を選ぶのか、野党は立憲民主党、あるいは共産党、こうした政党が候補者を一本化して選挙に臨んだわけですが、こうした選挙の枠組み、すなわち選挙後の枠組みにつながる枠組み、これが選挙において選択をされた、自公政権がより強い支持をいただいた、こういったことでもあったのではないか、このように考えております。いずれにせよこの選挙につきましては、これからもしっかりよく分析をし、今後の選挙に生かしていきたいと思います。 2点目、財源についての質問がありました。この政策を実行するに当たって財源、裏付け、これが重要だということは言うまでもありません。ただ、これも選挙期間中申し上げてきましたが、今このコロナ対応、緊急時にどう対応するのか、そしてその先に経済対策をどう進めていくのか、そしてそれらの財源をどうするのか、こういった議論については、これは順番が大事だということを再三申し上げてきました。今、国民の命、暮らしが懸かっている緊急時に当たっては、これは国債、借金を財源として、要るものは要るということでしっかりと対策を行っていく。これがまず今の段階であると思っています。 その次に、まず経済なくして財政の再建はないという考えに基づいて、経済の再生、これにしっかり取り組んでいくべきだということを申し上げてきました。そしてこの財政の話は、その次に考えていく。もちろん財政は国の信任の礎でありますので、国際的な信用、あるいは市場の信用、これはしっかりつなぎ止めておかなければなりませんが、今、緊急事態に対応し、経済を再生し、その先にしっかりとした財政の道筋を示していく、この順番を間違えてはならない。この順番に従って日本の財政、あるいは政策の財源について考えていくべきだと思っています。 3点目。甘利幹事長の処遇についてのご質問についてのご質問でありますが、これについては甘利幹事長のほうから進退、私に預けるということを言われております。私のほうで今預からせていただいておりますが、本人とよく話し合った上で、できるだけ早いうちに私がこの対応を決定したいと思っております。以上です。 司会:続いてお願いいたします。