コロナ分科会の尾身会長が会見(全文2)やらないよりは間違いなく減る
現場の医療はもう余裕がない
そういうことをこの2週間ほどのこの期間にみんなが、社会が一体にならないと、これは感染症の数が、今、4000になる、5000になる、いや、6000になるんじゃないかということも非常に大事ですけど、私は、冒頭に申し上げたように感染者の数も必要だけど、今、問題なのは4000と5000の違いじゃないんですね。医療の逼迫のほうが。ベッドが余ってるからと言うけども、実はベッドは余ってるけど、現場の医療はもう余裕がないんです。なぜかというと中等症の、中等症IIという40代、50代の人がハイフローのネーザルをやって、陰圧でやると、そのための例えばケアっていうのはかなり濃厚な、インテンシブになるから、ベッドは空いてるからといって、そこで、で、今、また挿管をする人なんか増えてきてますよね。 そういうことでベッドが空いてるから医療の崩壊がない、医療の逼迫がないというようなことは、ぜひ、医療の逼迫の現実というものは、必ずしもベッドがいっぱいだから大丈夫というようなことでないので。これ全体の、だから先ほどのモニターすべき指標というのを総合的に、入院調整してる人の数も今かなり増えてますよね。こういうこともしないと実態を見誤るということだと思います。これで最後ですかね。はい。簡単なプレゼンテーションでしたけども、どうもご清聴ありがとうございます。もしどなたか質問があれば幾つかお答えしたいと思います。 司会:ありがとうございます。それでは質疑応答に移ります。質問のある方は挙手の上、社名、氏名おっしゃってから発言をお願いします。それでは1列目の1番左側の方、お願いします。
このタイミングで提言を出した理由は
朝日新聞:お話ありがとうございます。朝日新聞の市野と申します。よろしくお願いいたします。2点お伺いします。1点目は今回の人流5割削減という数字についてです。厚労省のアドバイザリーボードの議論の中でも、この5割というのが、実効再生産数が1を下回り始める最低の数字ということだったと理解しているんですが。今回、昨年の春には、接触ですけども8割減という数字もあったかと思うんですが、今回、5以上ではなくて5というのを設定された理由について教えてください。 それからもう1つ、この提言を出されたタイミングについてご質問です。なんでしょう。効果が高いタイミングとしてはお盆が本格的に始まる前という選択肢もあったかと思うんですが、もちろん提言をまとめる中でのご苦労っていうのはあったことはご推察するのですが、今回このタイミングにメッセージを出されたという、メッセージというか提言を出されたということの理由について教えてください。以上2点、よろしくお願いいたします。 尾身:最初の質問は、なぜ5割かという話ですよね。これは厳密の意味の、当時の8割もそれこそ本当の意味のサイエンティフィックというよりも、あれ、シミュレーションというものの結果ですよね。だいたい人の接触を8割ぐらいということで。そこには、これ、シミュレーションで、今まで経験はないわけですよね、わが国では少なくとも。そういうことがまず1つ。 それから5割なのか6割なのかっていうのは、なかなか正直言って難しいんですけども。今、人々が、もう多くの人がこういう今、コロナに疲れてて、もう早く社会生活を戻したいという、この現実がありますよね。そのときに、この前は何も分からなかったから何もかも閉めたわけですよね。よろしいですよね。でも今回の場合には1年以上の経験があって、これを政府が、あるいはこれ、自治体が頼むときに、またぞろ同じことで、この1年半の経験を、知見を度外視して、またぞろやったとして、実際にそこには納得感が一般の人にあるのかということが当然、一方にありますね。 人々はもう、緊急事態宣言、今出てるわけですよね。それにもかかわらず人出が結構下がらないで。しかも今、少しずつ下がってることは確かなんですよね。いい傾向がある。ただ、まだそれが新規感染者の歯止めというところにまでいってないわけですよね。これをなんとか加速したいというときに、やはりそこには1つ根拠というものが必要ですよね。それとやっぱり説明ですね。これは先ほども申しましたスライド、今、もう1個ですね。今までの経験で、ここに来ると、ここまで来るとやっぱり下がる。 【書き起こし】コロナ分科会の尾身会長が会見 全文3に続く