コロナ分科会の尾身会長が会見(全文4完)もうこれは災害に近い
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(地域医療機能推進機構理事長)は12日午後、記者会見を行った。 【動画】尾身会長が会見 「東京の人流を5割削減」分科会が対策強化を提言へ(2021年8月12日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「尾身会長が会見 「東京の人流を5割削減」分科会が対策強化を提言へ(2021年8月12日)」に対応しております。 ◇ ◇
国が本当にやるんだと示してほしい
尾身:最悪の場合ですけれども、これは、最悪の場合というのは、つまりこういうことを、つまりこれは何を言っているかというと、やっぱり今の、なぜこれ感染が上がっているかというのは明らかですね。感染している人と、そうでない感受性者が至る所で接触をしているということですよね。これを絶つためには、もうそういう機会を5割、最低5割。もっといったらいいですよね。これを減らすしかない。そのためには、ただ今までどおりお願いベースでは駄目だということが、緊急事態宣言が出てても駄目なんですから。そこにもう一歩やらなきゃいけないということで、まずは国がしっかりとした、さっきの検査なんかでも本当にやるんだって示してほしい。そういう中で一般の市民も協力してくれる。 今のご質問は、そういうことをやっても、ちっとも下がらない。で、どうするかということですよね。これは、つまりそうなると理屈が駄目で、つまりかなりこれは合理的な方法をやろうとしているわけですね。おしなべてじゃなくて。感染、映画館閉めてもあまり、しょうがないので。
一般の診療にはもうかなり制限かけている
ある程度、感染リスクが高くてクラスターが起きているところというのを、そこを中心に人数を制限してもらいたい。それによって人々も、閉められたら行かない。だから人々も、申し訳ないんだけど、あと、外出機会を半分にしてくださいと言っていて、それが結局うまくいかない場合のことを言っているわけですよね。 これは、私は本当に接触が5割いけば必ず結果は、どれだけシャープに下がるかは分かりませんよ。これは間違いなく、ただ、それができないということは残念ながらうまくいかなかったということですよね。そうなると、いろんなことを考え、これは日本で、1つはワクチンのほうがどう進むかっていうのはありますよね。ワクチンとか検査、そういうこと。これも前から言っている科学技術とのあれですけど。 あとは、これはなかなかすぐにはできないんで。人々の行動を、今は飲食店しか強い対策が打てるわけ、一般市民には打てないわけですよね。それについて、さまざまな議論がありますよね。一般市民も基本的な人権というのを十分尊重した上で最低限の、一番最小限の制限というのをやったらいいんじゃないかという意見も一部ありますよね。今、そういうことが議論はされているけど、今この状況、今それは無理ですよね。じっくりやらないと。この2週間で法律改正なんか、いろんな意見がありますけど、できないんで。 ここは、最悪の場合は、じゃあ8割にするのか10割にするのか、全部店を閉めるのかということになりますよね。そのことは、当然5割で駄目なら、じゃあ店、飲食店だけじゃなくてもということにならないように、私はやっぱりここはみんなで、ある程度どこで感染が起きているのか分かって、防ぐ方法も分かって、ていうか個人の問題と同時に、これ、今われわれが直面しているのは、日本の医療が、世界に冠たる医療がなかなか今厳しい状況になって、自宅で治療が十分受けられなくて、もしかすると重症化、場合によっては亡くなるというようなことが、あってはならないことが今起きているわけですよね。 そのことは、今この難局を乗り越えようと思ったら一般の診療をちょっとだけ、今までもうかなり制限かけているんですよ。これをさらにやらなくちゃいけなくなるんですよね。そうなると、もうこれは一般の市民、コロナに関係なくても、今、がんの治療なんかを少し遅らそうというようなことを言っている病院もございますよね。それがだんだん、そのことをやっぱり国も自治体も一般市民もマスコミも、そのことに全力でやっぱり、報道をするのも、そういうことも書いていただければ、日々のことと同時にですね。