岸田首相が会見 第2次内閣が発足(全文2)引き続き民主主義の危機の中にある
民主主義の危機は脱したと考えているのか
東京新聞:東京新聞の生島といいます。よろしくお願いします。総理、冒頭の発言で衆院選の結果について、期待とともに叱責をいただいたというお話がありました。振り返りますと総理は総裁選に出馬する際に、民主主義の危機だと、国民の信頼が壊れてると、それを守るために今回、総裁選に立候補されるというようなご発言もありました。ただ、それ以降、就任以降、そういった言及についてあまり私は耳にしていないんですけれども、現時点で総理は、当時、問題意識を持たれていた民主主義の危機というものに対して、それはもう脱しているというふうにお考えなんでしょうか。 それにも関連しまして、いわゆるモリカケ・桜といわれてる安倍政権や菅政権の負の遺産の清算という問題ですけれども、これについては再調査ですとか真相解明というものに対して基本的には否定的な考えを示されていると思うんですけれども、この考えは同様なのか、今でも、その点についてお伺いします。 岸田:まず民主主義の危機を脱したと思っているのかという質問については、私は引き続き民主主義の危機の中にあると思っています。民主主義の危機にあると申し上げたのは、コロナ禍の中で国民の皆さんの心と政治の思いがどうも乖離してしまっているのではないか、こういった声を多く聞いたということを挙げて民主主義の危機ということを申し上げました。国民の皆さんの思いが政治に届いていないのではないか、政治の説明が国民の皆さんの心に響かない、こういった状況をもって民主主義の危機だということを申し上げました。さらに言うと、自民党が国民政党として国民の声をしっかり受け止められる政党であることをしっかり示さなければならない、こういったことも危機を前にして申し上げた、こういったことであります。
足りない部分があれば政治として説明させていただく
よって、先ほども申し上げましたし、今までも何度も申し上げていますように、国民の皆さんとの対話、意思疎通、丁寧で寛容な政治、こういった姿勢をこれからも取り続けることが国民の皆さんと政治の距離を縮める大変重要なポイントであると思い、これからも努力を続けていきたいと思いますし、また、自民党の党改革についても冒頭申し上げました。自民党が若手をしっかり登用できる、多様性をしっかり受け入れることができる、国民との対話ができる政党であることを示すために党改革を進めるということも冒頭申し上げました。引き続き危機を感じているからこそ、こうした努力を続けていかなければいけない、このように思っています。 そしてモリカケ・桜問題についてでありますが、これについても従来から申し上げているように、行政であったり、会計検査院であったり、あるいは検察であったり、さまざまな機関でこの調査が行われ、報告書が出されています。そういったものをしっかりと見ていただいた上で、なおかつ足りない部分があれば政治として説明をさせていただく、こういった姿勢をこれからも大事にしていきたいと思っております。以上です。 司会:杉山さん。