岸田首相が会見 第2次内閣が発足(全文2)引き続き民主主義の危機の中にある
人権問題担当首相補佐官、様々な人権侵害にどう対応する?
朝日新聞:朝日新聞の星野です。よろしくお願いします。今回、人権問題担当の首相補佐官が新設されましたが、人権という普遍的な価値を外交の軸に据えるということは大変意義があると考えますけども、人権侵害は中国や香港、新疆ウイグルなどの問題だけではなくて、北朝鮮はもちろんですが、ミャンマーやベラルーシ、シリアなど、世界的な課題というふうになっております。 日本でも名古屋の出入国在留管理局に収容中だったウィシュマさん、スリランカ国籍のウィシュマさんですが、3月に死亡した問題が人権侵害に当たるという指摘もありますけども、こうした問題について今度の担当補佐官はどのように対応されるのでしょうか。お願いします。 岸田:具体的な案件にする対応については就任した中谷補佐官にしっかりとこれから検討し、調整してもらわなければならないと思っていますが、基本的にわが国において、外交のみならず、さまざまな課題においてこの普遍的な価値、自由や民主主義とともに、こうした人権、こういったものをしっかり順守しながら取り組みを進めていく、こうした基本的な方針は大変重要だと思っています。 そしてその際に、ご指摘のように人権の課題は外務省や一定の役所だけではなくして、法務省はじめ、さまざまな役所にまたがる課題です。そういった幅広い課題について、この人権担当の補佐官にはしっかりと各省庁とも連携しながら全体を見つつ、あるべき政府の方針について考えてもらう、それを補佐してもらう、こうしたことを期待しているところであります。 司会:七尾さん。
18歳以下への10万円給付、賛成意見はあまり見られないが
ニコニコ動画:連日お疲れさまです。ニコニコ、ドワンゴの七尾です。よろしくお願いします。給付金についてお聞きします。総理は総裁選時から国民への説明、国民の納得感が大事だと言われてきたと思います。そこに共感し、岸田自民党に投票した有権者は多いと思うんですけれども、しかし今回、18歳以下を対象とする10万円相当の給付の実施について、ネットをはじめ全面的に賛同する意見はあまり見受けられません。 目的も分からない、なぜ18歳以下なのか、全国民一律ではない理由も分からない。つまりすでに分断しています。いま一度、ネットをはじめとする国民の声に耳を傾け、総理ご自身のご判断で、国民から納得感を得られる給付の在り方を提示されるお考えはあるのかお聞きします。 岸田:おっしゃるように国民の皆さんに納得していただくこと、これは大事だと思います。よって、今回の自公での合意、取り組みについても丁寧に説明をし、納得をしていただく努力、これは大事だと思っています。 今回のこの給付、経済対策において、私自身は総選挙のみならず総裁選挙の時点から、非正規、女性、あるいは子育て世帯、学生、コロナによって困っておられる皆さまへの給付をお届けする、これを申し上げ続けてきました。そういった観点から、今回のこの経済対策の中に、まずは非正規など経済的にお困りの方に対して1世帯当たり10万円の現金給付を行ったということであります。 そして、ご指摘の18歳以下の子供に対する給付ですが、この18歳以下を対象とする、これはすなわち子育て世帯に対する支援につながるというものでもあると思っています。さらには、なんで18歳までなのかという声もあるやに聞いておりますが、この支援策の中に、大学生あるいは専門学校生、こういった方々にも10万円の給付を行う。これは昨年1回やったわけですが、これをもう1回、この大学生や専門学生の方にも給付する。これもこの経済対策の中に盛り込んでいます。 こういった形で、より困った方に焦点を当てながらも18歳以上の方々に対する支援もこの全体の中に盛り込んでいる、この全体像をぜひしっかり丁寧に説明することによって、国民の皆さんに納得していただくよう努力を続けていかなければならない、このように思っています。 司会:生島さん。