なぜ那須川天心のRIZINラストマッチが賛否呼ぶ五味隆典とのボクシングルールのエキシビションになったのか…“ムエタイホープ“吉成名高の対戦オファー拒否に榊原CEO激怒
この会見のライブ配信を見ていたのだろう。吉成は公式ツイッターで「オファーはいただきました」と認めた上で「正直、逃げたと言われるような行動はしていないです。事実と異なることが伝わってしまい悲しいし悔しいです」とツイートした。また吉成のマネジメントをしている所属事務所のPaniCrew YOHEYが「吉成名高が逃げたみたいなツイートを何件がみましたが53.5キロキックルール、55キロ肘ありのどちらかでやりたいですとお願いしていました。55キロで天心選手とも戦う準備もしていました。逃げたのではなく条件が合わなかったが一番正しい表現」(原文ママ)と経緯を説明した。 だが、これらの反論を伝え聞いた榊原CEOの怒りはさらに沸点に。 「条件が合わないって…僕らは55キロ、肘無しルールで大晦日の提案をしています。彼らは54キロでとか、いろんなものがあるかもしれないけど『何言ってんのかな?』って感じ。別に喧嘩する気もないけど条件が合わなかったんじゃなくて天心の前に立つ勇気がなかった。RIZIN的にもずっと名高を光らせて積み上げたはずなのに最後でスカされた。吉成名高、龍聖でフジテレビの地上波ゴールデンは100年経っても開かない。ムエタイ、キックボクシングを生業として飯を食ってスーパースターになって未来で夢を叶えていくんだと思うんだったら、ここはチャレンジすべきだった。立ち技だけど似て非なるムエタイという競技からあえて那須川天心というキックボクサーに相手のルールをのんで体重も彼の体重に合わせてもチャレンジをする(べきだった)。ムエタイが日本の中でメジャーなスポーツとして日本中、世界中の人を魅了することはきっと無いと思う。残念ながら」 「ムエタイが…」の発言は明らかに言い過ぎで、撤回、謝罪すべき発言だったが、知名度、実績、すべてが格上のスーパースターの天心と同じ土俵で交渉していること事態が、そもそもおかしく、榊原CEOが「万が一負けたとしても何も失うものはない」と言うように、試合結果よりも試合内容次第では一気に知名度がアップしてスターダムに昇りつめるチャンスがあった。 吉成サイドは、肘打ちのない不慣れなルールで、しかも体格差のある天心を相手に未来のあるホープが傷つくことを恐れたのかもしれない。だが、将来を考え、大局的に吉成をマネジメントするのであれば、天心戦という千載一遇のチャンスを蹴ったのは陣営の判断ミスだったと言わざるをえない。 人気上昇中の総合ファイターの萩原京平は、10月の10月の「RIZIN LANDMARK vol.1」で朝倉未来に判定で敗れたが、その試合内容とファイトスタイル、キャラクターが評価されて逆に株が上がり、その後、RIZINは主要なファイターとしての起用を続けて今回の大晦日大会にも抜擢されているのだ。 天心に、この日、ラストリングで何をメッセージとして伝えたいのか?と質問した。いみじくも天心は、こんな答えを返した。