朝倉海がV本命のRIZIN大晦日バンタム級GPにサプライズが起きるのか…天心vs武尊については「ノーコメント」
総合格闘技イベント「RIZIN.33」(12月31日・さいたまスーパーアリーナ)の記者会見が30日、都内で行われ、RIZINバンタム級トーナメント準決勝の組み合わせが発表された。優勝候補の朝倉海(28、トライフォース赤坂)は、空手べースの成長株の瀧澤謙太(27、フリー)、対抗馬の一番手に挙げられている井上直樹(24、セラ・ロンゴ・ファイト)は、ベテランの扇久保博正(34、パラエストラ松戸)と対戦することになった。主催者がSNSの声を参考に2人のV候補をカード分けしたものだが、朝倉は「扇久保が上がってくると思う」と予想。榊原信行CEOも1日2試合の日程ゆえの波乱の可能性に言及した。またこの決勝戦がメインイベントとして行われることも明らかになった。今なお交渉中とされる那須川天心(23、TARGET/Cygames)対K―1王者、武尊(30、K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のビッグカードの実現はやはり難しいのだろうか。
「レベルの差を見せて必ず優勝する」
黒いスーツに黒いシャツ。渋く決めた朝倉海は一度として笑わなかった。 「楽な相手が来たな、というのが率直な感想。トーナメントは優勝して当たり前。通過点と思っている。他の3人とのレベルの差を見せて必ず優勝します」 6月からスタートしたRIZINジャパンGPバンタム級トーナメントのフィナーレは、大晦日大会にセッティングされ、準決勝、決勝の2試合が1日で行われる。優勝を狙うには、タフネスとトータルの戦略が必要とされるが、朝倉は「いかにダメージを負わないように戦うか。最後は気持ちの戦いになる」と続けた。 朝倉に強烈にディスられた準決勝の相手の瀧澤は、ネクタイを締めビジネスマンのようなスーツ姿。飄々とした表情で、こう返した。 「すべてを持っている朝倉海選手からすべてを奪い取ってやろうと。楽な相手からいかにダメージをもらわないか。それを考えている時点で、守りに入っている。ガンガン、バチバチやって倒してやろうと思っています」 瀧澤は朝倉の一つ年下の27歳。空手を土台にした打撃を武器とする総合ファイターで、これまではパンクラスを主戦場に戦ってきた。RIZINには昨年9月から参戦し、金太郎に判定勝利したことで評価を受け、扇久保、佐々木憂流迦にいずれも判定で連敗したものの、バンタム級GPに抜擢され、6月の1回戦で、“足関十段”の異名を持つ曲者の今成正和を蹴りで圧倒して判定勝利。9月の2回戦では、実力者の元谷友貴を死角から見舞った強烈なパンチで1回TKOに仕留め、急成長株として注目を集めている。