不運でかたづけられない隠れたミスで横浜DeNAが悪夢の10連敗…好調阪神を相手に連敗脱出の手段はあるのか?
大型連敗が起こる理由は基本的にチームバランスの崩壊だ。 「打線」、「機動力」、「先発」、「中継ぎ」、「抑え」という5つのベクトルにアンバランスが起きたときにチームは機能不全となる。逆にいえば、そのどれかが突出すれば大型連敗を食い止めることができる。横浜DeNAと同じく得点力不足に悩む中日がそうだった。 キャンプから与田監督がテーマに掲げてきた機動力が土壇場で生きた。 「(高松の)足の速さの凄さを感じましたね。最初から走るつもりだったし、英智(三塁コーチ)も躊躇なく回した。コーチが迷うと選手も迷う。英智も高松も迷いなくいけた。一瞬でも迷っていたらアウトだったと思う。(代走・高松に)いろんな攻撃、プレッシャーをかけられると期待していた」 与田監督は高松の走塁を絶賛した。 実は、中日にも不運があった。4回無死一、二塁で平田の一塁ゴロを併殺に取ろうとした柴田の一塁送球が逸れたが、そのボールが一塁コーチの荒木内野守備走塁コーチに当たって止まり、本塁を狙った高橋が三本間に挟まれアウトになっていた。ツイていなかったが、最後に回ってきたツキを「好判断」と「足」でモノにしたのである。 横浜DeNAが連敗を脱出するにはどうすればいいのか。 中日のような機動力は期待できない。先発、中継ぎ、抑えは、最低限の仕事はこなしている。5つのベクトルのうち問題はやはり打線だろう。ソト、オースティンが戻って7試合。まだ点が線にならない。中日3連戦で奪った得点はオースティンの1号ソロの1点だけである。 ここ5試合の数字を見てみると頼みの中軸の不振が目立つ。4番の佐野が打率.200、ソトが.167、宮崎が.158で、ルーキーの牧も.105と落ちてきた。ポイントゲッターとなりえるのは.263のオースティンくらい。打順の組み替えのポイントは、そのオースティンの前に出塁率の高い打者をどう置くかになるだろう。