横浜DeNAが執念ドローのG戦で見せた光と影…泥沼連敗中でも他球団が”番長野球”の巻き返しを警戒する理由とは?
横浜DeNAが18日、本拠地で行われた巨人戦で2-2の執念のドロー。先発の阪口皓亮(21)が5回1失点に踏ん張り、スタメン復帰4試合目のネフタリ・ソト(32)が今季1号、タイラー・オースティン(29)が同点タイムリーを放った。助っ人コンビの打点の揃い踏みは今季初。スコアブックに残らない手痛いミスもあって8連敗が止まったわけではないがトンネルを抜け出す光は見えてきた。
3球連続スプリットの配球に疑問
決して白旗を上げなかった。 8回二死三塁。巨人のセットアッパー、中川が投じたスライダーは、大城が構えたインサイドではなく、外から真ん中に入ってきた。オースティンは、それを思い切り引っ張った。打球は三塁線を襲う。少しベース寄りにいた岡本は、打球の正面に入ったが膝が揃ってしまい、前にファンブル。急いで拾い一塁へ送球したが、オースティンはベースを駆け抜けていた。記録は強襲ヒットとなったが、もし弾いてなければアウトだろう。連敗ストップにかけるオースティンの執念が上回ったのかもしれない。 だが、そこまでだった。 8回の山崎に続き、9回も三嶋が3人で締めて、サヨナラを狙う9回の攻撃につなげたが、160キロを連発するビエイラのストレートに封じ込められた。最後の打者、代打・関根がレフトフライに倒れた球速は162キロと表示されていた。 「もう1本のところでしたけど内容は悪くなかった。でも勝たないと」 9連敗を意地で回避した三浦監督は、そう前向きに話をした。 開幕6連敗を止めてヒーローになった先発の阪口は、この日も持てる能力を存分に発揮した。角度のあるストレートに加え“番長カーブ“を要所に使って緩急もつけた。5回3安打1失点は合格である。 三浦監督も「初回の1球目から気持ちを出した投球。ナイスピッチングだった。ひとりひとり丁寧に気持ちをこめて投げていたと思う」と、防御率1.80の4年目右腕を評価した。 だが、2回に献上した先制点は防げる失点だった。一死から香月を歩かせた。四球は得点に絡む。二死をとってから重信にレフト前ヒットでつながれ、8番の吉川を迎えた。問題は吉川への配球である。カウント2-1からスプリットを3球も続けたのだ。