なぜ横浜DeNAは中日との”セ最弱決戦”に敗れ泥沼9連敗を喫したのか…「4球で5失点」の悲劇に見え隠れした敗戦心理
横浜DeNAが21日、横浜スタジアムで行われた中日戦に1-7で敗れ2つの引き分けを挟み泥沼の9連敗を喫した。先発のドラフト1位、入江大生(22)が4回にわずか4球で5失点すると打線も中日の勝野昌慶(23)に6回までノーヒット。タイラー・オースティン(29)の今季1号で“ノーノー“の屈辱を避けるのが精一杯だった。借金は「13」に膨らみ、まだ開幕から23試合しか消化していない段階で首位の阪神とのゲーム差は12ゲームに広がっている。
”ハマの番長”「勝てないのは申し訳ない」
完敗だった。両チームのファンには、お叱りを受けるかもしれないが、最下位の横浜DeNAは5位の中日との現段階での“セ最弱決戦“に屈した。しかも負け方が悪すぎた。三浦監督は、新型コロナの第4波が押し寄せる中、来てくれた1万649人のファンに”懺悔”した。 「本当に申し訳ない。たくさんのファンの方々が最後まで応援してくれていますから。勝てないのは申し訳ない」 “たられば“を語るとすれば、まだプロ初勝利のないドラ1入江が4回に与えた福留への四球がすべてだった。 「入江の課題であるふた回り目。ホームランが非常に痛かった。警戒しすぎて四球で流れが一気に向こうにいった。踏ん張らないといけないところがビッグイニングになった。痛かったですね」 三浦監督が「痛い」と繰り返した場面である。 先頭の大島にライト前ヒットを許したが、続く京田にはバントを失敗させ、仕方なく中日ベンチは強行に切り替えたが、ボール球を振らせて三振に打ち取った。ここで流れは変わるはずだった。だが、入江は、続く福留をフルカウントの末、四球で歩かせてしまう。 入江の心理が動揺した。 4番のビシエドに対して投げ急いだ。初球のツーシームをレフト前に持っていかれた。 「四球のあとの外国人の初球には気をつけろ」は配球の鉄則。慎重にボールから入るべきところである。さらに高橋にも初球のカーブがすっぽ抜け、2球目のツーシームを逆方向に痛打。打球はレフトフェンスを直撃した。2失点。まだここで抑えていればゲームになった。 だが、阿部に対しても不用意に初球に146キロのストレートでストライクを取りにいった。「あそこで初球に甘い球がいく。狙い打ちされている」(三浦監督)。甘く浮いた絶好球を狙い打たれた。打球は痛恨の3ランとなってレフトスタンドで弾んだ。 わずか4球で5失点の悲劇である。