飲酒運転の罰則は「酒気帯び」「酒酔い」となぜ段階的?その背景を解説
飲酒運転に関する罰則は段階的に設定され、法改正を行うたびに重くなっていますが、現在はどのような罰則を科されるのか把握できていない人もいるでしょう。 そこで今回は、飲酒運転による罰則の再確認と法改正による厳罰化の歴史、その効果を解説します。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
飲酒運転による主な罰則を確認
飲酒運転の主な罰則には、酒気帯び運転と酒酔い運転の2種類があり、アルコールの摂取量や正常に運転できるかでどちらに該当するかを判断します。現在の飲酒運転による罰則を確認しましょう。 ■酒気帯び運転 酒気帯び運転の罰則と行政処分は、表1の通りです。 表1
※警察庁 みんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」を基に筆者作成 酒気帯び運転とは、呼気中(1リットルあたり)のアルコール濃度が0.15ミリグラム以上の状態で運転することを指します。アルコール濃度が高くなると重い罰則を受け、免許取消処分となる可能性があるため注意が必要です。 ルール上、呼気中(1リットルあたり)のアルコール濃度が0.15ミリグラム未満では、違反に該当しないようです。ただし、酒気帯び運転をしていることに変わりはないため、厳重注意を受けるでしょう。 ■酒酔い運転 酒酔い運転の罰則と行政処分は、以下の通りです。 ●罰則:5年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金 ●行政処分:違反点数35点、免許取消処分(3年間再取得不可) 酒酔い運転とは、アルコールの影響を受けて車の運転を正常に行えない状態を指します。さらに、アルコールの摂取量は関係ないようで、呼気中(1リットルあたり)のアルコール濃度が0.15ミリグラム未満でも酒酔い運転と判断されるケースもあり得るでしょう。 酒酔い運転の判断基準は、以下の状態だといわれています。 ●直線上をまっすぐに歩けない ●明らかに呂律が回らず、うまく話せない ●質疑応答がうまくできない アルコールを摂取して、以上のような状態で運転すると危険なうえ、アルコール濃度に関係なく処罰を受ける可能性があるため、絶対にやめましょう。 また、粕漬けなどを食べたあとに検査をするとアルコールが検出される可能性があります。そのため、アルコールを含む食品を食べたあとは運転を控えましょう。
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