民間ロケット市場の改革へ 堀江貴文氏が会見(全文1)2~3年で軌道投入機を宇宙へ
日本は打ち上げに向いている
実はロケットは小型ロケットのほうが面倒くさくて、つくるのが大変なところが結構あるんですけど、なので逆に言うと大型化のほうが、小さいものをつくって大型化するほうがわりと簡単というか、そこはじゃあなんで大きいのをつくらないのかって言われると、お金があまり、資金がちょっと足りないからできないんですけれども。皆さんにたくさん報道していただいてお金がたくさん集まるといいなと思っています。 あともう1つ補足しますと、これ、日本というのは世界的に見てロケットの製造と打ち上げにものすごく向いている地域なんですね。なぜならロケットというのは、例えばISSとかにロケットを打ち上げる場合東側に打つんですけれども、なぜ東側に打つかというと、地球の自転のエネルギーを使うからなんですね。ちなみに、これはあとでいいや。あともう1つ、さっきわれわれが言ったSSOという軌道で打ち上げるのは、例えば地球観測衛星であったり偵察衛星であったり、例えばGoogle Earthとかで地球の写真を皆さん見ることができると思うんですけど、そういうのはSSOに打ち上げるんですね。 なのでロケットというのは通常、東か北か南に打つんですよ。なので日本は東も南も太平洋で人が住んでいませんので、ほとんど、なのでロケットを安全にどんどん打ち上げることが可能な、非常に恵まれた地域なんですね。だから本当にハンディキャップを抱えている国って幾つかあって、例えば先ほど司会の方がおっしゃっていた北朝鮮とかはまさにそうで、彼らがロケットを打ち上げようとしたら必ず日本の領空を飛ばなければいけないと。なので毎回大騒ぎになると。 もう1つ大きなところがあって、ロケットに使われているセンサーとか、ハイテクの素材だったりとか、そういった例えばCFRPとか、そういった素材、あるいはロケットを製造するのに使う工作機械だったりとか、こういったものは軍事転用が容易なので厳しい輸出規制がかかっています。しかしながらわれわれは日本という場所にいるので、全ての部品が日本国内で手に入ります。つまり厳しい輸出入の規制が関係ないっていうことですね。こんな恵まれた国は実は世界に、おそらく僕が思うに2カ国しかなくて、日本とアメリカなんですね。 だから僕は日本政府としてもロケット産業を重点的な投資分野に位置付けて、もっと産業振興を進めたほうがいいと思うし、ロケットは言ったらミサイルと一緒なので、激しい輸出規制がかかっていますので、外に持ち出すのがなかなか難しいので、必ず日本国内で打ち上げサービスをすると。つまり、例えば東南アジアの国から衛星打ち上げたいんですけどっていって、その東南アジアの国にロケットそのものを輸出することは事実上できないので、日本に衛星を持ってきて日本から打ち上げる。つまり日本で打ち上げサービスを行うということが大きなビジネスになり税収につながるので、ぜひそういったところも日本政府にはお力添えをいただきたいなというふうに思っています。 先行するアメリカではNASA経由で巨額の予算が先行投資されていて、その結果としてSpaceXとかRocket Labのような有力なベンチャー企業が成功しつつあるというところを考えても、これは日本にとってはめちゃくちゃ大きなチャンスなんじゃないかなというふうに思っています。以上です。Thank you very much. 【書き起こし】民間ロケット市場の改革へ 堀江貴文氏が会見 全文2へ続く