スレッドアップ 、AI活用でソーシャルコマースに本格進出。中古アパレル市場でのプレゼンス強化狙う
記事のポイント 中古アパレルのマーケットプレイスであるスレッドアップは、テレポートの創業者を迎え入れ、AIと動画機能を活用したソーシャルコマースの展開を加速している。 同社は、競合他社との差別化を目指す一方、売上減少や純損失拡大が続き、収益改善が急務となっている。 最新の決算で収益性に課題が残るものの、2025年の新機能導入計画が市場にどのような影響を与えるか注目されている。 中古アパレルのマーケットプレイス、スレッドアップ(ThredUp)が、ビジネスモデルの試行を続けている。今回は、最近業界で注目を集めている「ソーシャルコマース」への取り組みを一段と強化している。 スレッドアップは11月下旬、スリフトファッション用の動画アプリであるテレポート(Teleport)の共同創業者兼CEOのダニエル・フェルメール氏を、新たに創設した役職であるソーシャルコマース部門責任者に任命した。同氏は来年1月より、スレッドアップでのスリフトショッピングをより楽しく魅力的なものにする役割を担うことになると、CEOのジェイムズ・ラインハルト氏はインタビューで語っている。これは、ポッシュマーク(Poshmark)などの競合他社が独自のライブコマースへの取り組みを開始し、推進している動きに続くものだ。 テレポートは11月末までに事業を終了する予定だ。「中古品を探すためのTikTok」と称されるテレポートは、AIを搭載した検索機能と、大人気の動画共有アプリのTikTokに似た動画フィードを特徴としている。また、テレポートはそのショッピングプラットフォームにソーシャルな要素も組み込んでいるため、ユーザーは出品者をフォローしたり、出品されたアイテムに「いいね!」やコメントをすることができる。このようにソーシャルコマースはフェルメール氏の専門分野であり、同氏の起用は、テレポートを際立った存在にしたソーシャルショッピング機能のいくつかを、スレッドアップが自社プラットフォームに取り入れる準備を進めていることを示唆している。