今日2度目挑戦!菜七子は女性騎手初G1制覇の歴史を刻めるか
前日売りの最終オッズで、1番人気は2枠2番のノブワイルドの1.9倍。地元浦和の地方馬で3連勝中。鞍上は左海誠二で、人気バンド「TUBE」の前田亘輝が所有する馬だ。 対するコバノキッキングは2番人気の3.0倍となっている。 3番人気は、1枠1番のミスターメロディだ。3月のG1高松宮記念を制した馬でダートも得意。鞍上は福永祐一である。やはり内枠の先行馬がファンに支持された。武豊が乗る6枠8番のファンタジストも差し追い込み勢としては不気味な存在だろう。 藤田菜七子にとっては腕の見せどころとなるが、本人はそのあたりは百も承知。 「コーナー4つは初めてなのでやってみないとわかりませんが、形にこだわらなくていいと思います」と、どんな競馬になっても臨機応変に対応する準備がある。 加えて、コパノキッキングの状態も悪くない。10月24日には栗東Cコース(ウッドチップ)で6ハロン82秒3-13秒3を馬なりでマーク。村山師は「思っていたより速くなった。それだけ具合がいい証拠。前回はジョッキーがうまく乗ってくれた。今回もいい状態でレースに臨めそうです」と手応えを口にしている。1日の最終追い切りも栗東CWコースでの単走追いで、全体時計は5ハロン65秒7だったが、ラスト1ハロンを12秒4でまとめた。 競馬記者経験のあるスポーツライターの山本智行氏は、こう予想した。 「コパノキッキングにとってはコーナーを1周する競馬になる部分は未知です。しかも7枠を引きました。ただ操縦性が高いので大丈夫だと見ています。今度は何かとマークされる立場。逃げるのか、控えるのか。ただ、最近の藤田菜七子騎手は馬込みにも入れるようになった。馬も地方馬場で勝つなど、自在性が出てきたので、内枠の相手が強敵ですが、ひょっとしたらひょっとするかもしれません」 G1初騎乗となる2月のフェブラリーステークスで敗れてから9カ月。2度目のG1挑戦は、まさにリベンジ戦。いまの彼女なら大仕事をやってのけるかもしれない。