今日2度目挑戦!菜七子は女性騎手初G1制覇の歴史を刻めるか
今年から女性騎手に導入された減量の恩恵もある。 だが、「新潟の菜七子は黙って買え!」が、競馬ファンの間での合言葉になった。10月26日の新潟6レースは、チャチャチャに騎乗し、2番手追走から4コーナー先頭で押し切る横綱相撲。これには今回初めて藤田菜七子騎手を起用したダービー2勝トレーナーの松田国英調教師も賛辞を惜しまなかった。 「惜敗が続いていたので変化を求めて乗ってもらったのですが、スタッフも馬主さんも喜んでくれました。出して行って2番手の外にピタリ。あれでは後ろの馬も外から行けない。新潟のコース形態をよく知っていて、それを勝利に結びつけるところが素晴らしい」 実際に東西のトレセン関係者からの評判もいい。 「ひと言で言うとクレバー。我慢するところは我慢するし、真っ直ぐに追える。力のなさはあるが、体幹がしっかりしてきた。研究熱心なので、これからもっともっと良くなる。騎乗フォームも年々良くなっているね」 デビュー2年目からパーソナルトレーナーをつけて取り組んでいる筋力トレーニングも好成績にひと役買った。そして今夏、海外にも遠征して外国人騎手と腕を競い合ったことも躍進の原動力のひとつにつながった。6月にはスウェーデンのブローパーク競馬場で開催された「ウィメンジョッキーズワールドカップ」で総合優勝。8月には札幌での「ワールドオールスタージョッキーズ」に初参加。続いてイギリスでの「シャーガーカップ」に女性騎手選抜として出場した。次から次へと場数を踏み大きな刺激を受けた。 3日でJRAの連続勝利が7週で途切れたが、歴史を塗り替える準備は整った。 では、勝利の可能性はどうなのだろうか。 気になる枠は7枠10番になった。JBCスプリントの舞台となるのは浦和のダート1400メートル。内枠の先行馬が有利とされているが、スタートして最初のコーナーに入るまで300メートルほどあり、ごちゃつくことは少ないが、4コーナーを回ってゴールまでは220メートルというトリッキーなコースで息の入れ方と仕掛けどころが勝負のポイントとなる。