【空から撮った鉄道】湘南を走る小さな電車「江ノ電」 海岸線や住宅地を縫う姿を捉える
江ノ電は身近な鉄道
由比ヶ浜駅を眼下に長谷駅まで望む。ちょうど1000形+500形の4両編成が由比ヶ浜駅を発車した。画面左に見えるのは鎌倉海浜公園(由比ガ浜地区)で、「タンコロ」の愛称を持つ106形107号が保存・展示されているのが見える(2013年4月8日、吉永陽一撮影)。
私にとって江ノ電は、親戚が沿線に住んでいたこともあって身近な鉄道です。それこそ鉄道旅をするようになった小学校高学年から訪れ、300形の301号、303号、306号、旧500形といった旧形式によく乗りました。 江ノ電はいくつも思い出があり、鉄道撮影の練習に通いました。それから20年くらい経った2013(平成25)年。上空から江ノ電を撮ることになります。きっかけは講談社刊行の空鉄本2冊目の取材です。 撮影日の2013年4月8日は、たしか前日まで荒天でした。当日は晴れ。鉄道空撮の天候は、ディティールが判別できる薄曇りがベストと自分の中で決めているのですが、湘南の海岸線は晴れ間の方が清々しいなと考え、初の江ノ電空撮は晴れにしました。
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吉永陽一(写真作家)