東京都医師会が緊急会見 「GoTo一時中断を」(全文1)1日千人なら東京の医療は持たない
人の移動の活発化が影響しているのでは
しかしながら、これだけで今後の、やはり今の爆発的な感染が抑えられるんでしょうかというと、私はちょっと疑問に思っているわけでございます。これは全国のエピカーブといいますか、新型コロナウイルス感染症の国内の発生動向といいますか、これはもう毎日のように皆さんもご覧になっていると思います。そして10月の1日から東京のGo Toキャンペーンが始まりました。これは私の目の錯覚かどうか分かりませんが、この2週間後ぐらいからどうも感染が全国的にも増えているような気が、私はいたしております。従いまして、いろいろな政府からのお話もありますが、私はやはり東京がGo Toキャンペーンに入って、本当に東京に来る方、東京から出る方が多数増えてきたということが、影響がないという話ではないんじゃないかというふうに思っているところでございます。 日本医師会の中川会長もはっきりしたエビデンス、根拠はないけれども、やはりGo Toがある程度影響しているんだろうと。私もはっきりした根拠は、もちろん、疫学者でもありませんし言えませんが、これまでのさっきのカーブとか、いろんなことを見ていますとやはり人の移動がどんどん活発になったことが影響してるんだろうというふうに思っております。
Go Toは一度中断できないか
そこで私の提案でございます。急がば回れという言葉があります。やはり感染症を今の激増している状態を放っておけば結局は国民の方も心配になって、あまりGo Toに行かなくなるんだろうと思ってますし、ですからここで一度やはり中断するという決断をしていただけないでしょうかというふうに1つは考えております。特に全国的には無理だという話であれば、やはり感染が多い北海道とかそれから東京とか、そういうところはちょっと考えていただけないかというふうにも考えております。 いや、それは無理だ、今Go Toをやめることはできないということであれば、例えばマイクロツーリズムという考えをもう一度見直していただいて、近場のところでそういったGo Toを行うと。あまり遠くまでは行かない。これも私はそれなりに人の移動が止まってきますので、効果があるのではないかと思っております。 さらにもし遠くに行くのであれば、例えば新幹線とか飛行機で移動するのであれば、旅行会社の方にもお願いしたいことですが、ぜひそのパッケージの中に、例えばPCR検査、あるいは抗原検査を組み入れていただいて、そして出発するときに必ず検査を受けて、そして飛行機に乗る、あるいは新幹線に乗るという形で、地方に、あるいはかなり遠距離の旅行に行っていただくということをすると、これはだいぶ行く側も、それから受け入れる県のほうも私は安心できるんではないかと思いますので、ぜひ、できれば一時中断して、こういったことを考えていただく。できなければやはりこういった近場で動かすとか、遠くに行く場合にはPCRや抗原検査を併用していただくということを考えていただけたらと思っております。 そして、私は1年に3日ぐらいしかお酒を飲まない日がない人なので、いわゆる飲んべえでございますので、例えば菅首相がおっしゃるように静かな会食、これはちょっと無理だと思います。それから尾身さんが言うように、こうやってマスクを外してこうやって食べたり飲んだりすればいいと。最初の10分は守れると思いますが、やはりお酒が入ってきますとなかなかこれは難しいだろうと。ちまたの人に聞いても、そんなことをしてマスクを着けたり外したりして飲みに行くんなら、家で飲んだほうがいいという方がかなり多くございます。