「Go Toトラベル、一度中断の決断を」 東京都医師会長が提言
東京都医師会の尾崎治夫会長は20日、記者会見し、新型コロナウイルスの全国的な感染が、「Go Toトラベルキャンペーン」に東京都が追加された後に拡大しているとの認識を示したうえで「ここで一度(キャンペーンを)中断するという決断をしていただけないかと考えている。全国的に無理であれば、感染が多い北海道や東京は考えていただけないかと考えている」と述べ、Go Toキャンペーンの見直しを提言した。 【動画】東京都医師会が緊急会見 尾崎会長「GoTo、一度中断の決断を」
会見で尾崎会長は、国内の感染者の増減を示したボードを持ちながら「10月1日から東京のGo Toキャンペーンが始まった。これは私の目の錯覚かどうか分からないが、この2週間後くらいから、どうも感染が全国的にも増えているような気が私はしている。従って、色々な政府からの話もあるが、私はやはり、東京がGo Toキャンペーンに入って、東京に来る方、東京から出る方が増えてきたことが、『影響がない』という話ではないのではないかと思っている」と主張した。 尾崎会長は「はっきりとした根拠はないが、やはり人の移動が活発になったことが(感染拡大に)影響しているのだろうと思っている」と強調。そのうえで「『急がば回れ』という言葉がある。感染症をいまの激増している状態を放っておけば、結局は国民も心配になってあまりGo Toに行かなくなるだろうと思う」と語り、Go Toキャンペーンの一度中断を求めた。
遠出するなら検査を
尾崎会長は旅行の在り方についても踏み込んだ。 Go Toトラベルを中断することができない場合には、近場を観光するマイクロツーリズムを推進することを呼び掛けた。そうすることで「人の移動が止まってくるので効果があるのではと思っている」と述べた。 そして、新幹線や飛行機を使って遠出する際には「旅行会社にもお願いしたい」としたうえで「例えば(旅行)パッケージの中にPCR検査あるいは抗原検査を組み入れていただいて、出発前に必ず検査を受けて飛行機あるいは新幹線に乗るという形」ができないか、提案した。そうすることにより「行く側も、受け入れる県も安心できると思う」と話した。