「摂食障害」は若い女性に多く、精神疾患の中では最も死亡率が高い。 危険なダイエット法がネットに溢れる中、保護者の対応を臨床心理士と考える
◆信頼構築が重要 みたらし そして摂食障害は、専門機関でも対応が難しいとされます。たとえば、ボディイメージのゆがみから摂食障害になっている子の場合、「痩せたい本人」VS「食べさせたい医療従事者」という対立構造になりやすいのです。 だからこそ、治療の段階においては、まずは信頼構築が重要になるので、本人を否定せずに受け止めてあげることが大切になってきます。 信頼関係も築かないままに「あなたのままでいいよ」とか「痩せなくても素敵だよ」という声かけをしても、あまり意味をなさない可能性があります。なぜなら、本人は「今のままではいけない!」という気持ちに囚われているからです。 まずは信頼関係を築くためにも「ダイエットしたくなっちゃうよね」とか「私も体型ですごく悩んで落ち込んだことあるよ」など、本人に寄り添ってあげることが必要です。 またSNSの影響などで、危険なダイエットをしている可能性があるので「今どういうダイエット方法が流行ってるの?」と聞き、覆面調査をすることも大事かなと思います。 ここまでで「子どもの体型についてコメントをしたことがあるな……」と、頭によぎっている保護者もいるかもしれません。気になる場合は、「あのとき、こんなこと言ってごめんね」とお子さんに話したり、時間をかけて「あなたのままで十分愛くるしいんだ」という気持ちが伝わればいいんだと思います。 お子さんの危険なダイエットや摂食障害などが気になるときは、あまり気負わずに、専門家に相談してみてください。 犬山 今はダイエットの薬を海外から取り寄せる人も多く、その薬による副作用なども知らないままインフルエンサーがおすすめしたりしていて、危険な方法がネットに溢れています。 上から目線で「そんなことしたら体に悪いよ」と言うのではなくて、保護者がまず知ろうとすること。専門機関に頼りながら寄り添っていくことが重要ですね。
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