なでしこJ高倉監督の“日替わり采配”に疑問?!チリに1-0勝利で決勝T進出決定もベスト布陣見えず
ボランチはイギリス戦、チリ戦で出色のプレーを演じている林穂之香(AIKフットボール)を軸に、現状では三浦成美(日テレ)をパートナーとして先発させる。サイドハーフは左に杉田、右には塩越の起用を推す。鈴木氏は特に杉田を「前を向いて勝負するドリブルが、相手の脅威になっている」と今後のキープレーヤーの一人にあげる。 問題はフル出場したチリ戦で右ひざの不安を一掃した岩渕とコンビを組むもう一人のフォワードとなる。グループリーグで先発させた菅澤と田中に対して、鈴木氏は「先発として起用するのは、もうあきらめてほしい」とした上で、長谷川唯(ACミラン)か、あるいはレフティーの遠藤純(日テレ)を抜擢するのもありだと指摘する。 「同じ2トップでも横関係ではなく縦関係でもいいと考えれば、長谷川を岩渕に絡ませる形で後ろに置き、お互いに上手く動き、ポジションをずらしながらプレーさせる手はありだと思う。まずは長谷川を先発させて、遠藤はチリ戦のように左サイドハーフではなくフォワードで、左足でシュートを打つことに専念できるポジションに置いた方が生きる」 チリ戦後のフラッシュインタビューで、高倉監督は「迷い」という言葉を使った。 「勝ったことでいろいろな迷いが飛ぶと思うので。ここからは別の戦いに、一発勝負になるので、相手を十分に研究しつつ、自分たちのサッカーをもう一度やり続けたい」 決勝トーナメントへ臨むからには、もう迷ってはいられない。ベスト8に駒を進めた国のなかでは最少となる、3試合で2ゴールしかあげられていない現実を真正面から受け止めた上で、勝利につながるゴールへの筋道を再構築するしかない。 (文責・藤江直人/スポーツライター)