なでしこJ高倉監督の“日替わり采配”に疑問?!チリに1-0勝利で決勝T進出決定もベスト布陣見えず
高倉麻子監督の選手起用にも鈴木氏は首を傾げる。1-1と引き分けたカナダ戦から、高倉監督はイギリス女子代表との第2戦で先発5人を変更。イギリスに0-1で屈し、グループEの3位に後退して迎えたチリ戦でも再び5人を入れ替えている。 先発したカナダ戦でほとんど仕事を果たせないまま前半だけでベンチへ下がり、イギリス戦では出番がなかった菅澤が再び先発。センターバックの宝田沙織(ワシントン・スピリット)が3戦目にして初めて起用され、さらに5つを数えた強化試合では1試合しか先発していない杉田がイギリス戦に続いて前半のピッチへ送り出された。 対照的にカナダ戦とイギリス戦で先発したDF南萌華とMF塩越柚歩(ともに浦和)が、勝利が求められるチリ戦ではリザーブにも名を連ねていない采配に、鈴木氏は「なぜだろうとあれこれ考えても、ちょっと理解できない部分がある」と疑問を投げかける。 「イギリス戦を見た限りでは、2人ともけがをした感じはなかった。ただ単に中2日でコンディション的に厳しいから、ローテーションで回すという考え方もあるが、異なる見方をすれば、このチームのベストメンバーがまだ定っていないとも受け取れる。五輪に代表される大きな大会に臨むにあたっては、どの国でもまずベストのチームを作る。ベストの11人ありきで、状況に応じて選手を交代させて大会を乗り切っていくはずなので」 再び中2日で迎えるスウェーデン戦でも、またもや先発メンバーを大幅に入れ替えるのではと勘繰りたくなる。グループリーグ初戦で女王・アメリカ女子代表を3-0で撃破したスウェーデンは、日本サッカー協会の田嶋幸三会長をして「今大会で最も評価の高いチーム」と言わしめるなど、一気に金メダル候補へ浮上している。 負ければ終わりの一発勝負に突入するからこそ、鈴木氏も「現状におけるベストメンバーで、高倉監督には臨んでほしい」と一貫した戦い方を望んでいる。 開幕直前に行われたオーストラリア女子代表との強化試合からチリ戦までの流れを踏まえれば、キーパーは山下杏也加(神戸)、4バックで組む最終ラインは右から清水梨紗(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、キャプテンの熊谷紗希(バイエルン・ミュンヘン)、南、カナダ戦とチリ戦で先発した北村菜々美(日テレ)で固めるべきだと鈴木氏は言う。