大阪府・吉村知事が定例会見5月18日(全文2)変異株の置き換わりで大きな波ができなかった
リスクの高い人をできるだけお守りをする
そういった状況だったわけですけど、オミクロン株になって、感染拡大力が非常に強い。だから、もう単位が違うぐらいの感染拡大になると。だけれども、実際、じゃあ若い方がどんどん肺炎になるかというと、そうはならないと。感染があれだけ数が多いのに、入院する方のほとんどが高齢者の方と。やはり分析をしても、多いときは8割が70代以上の高齢者の方、入院者の占める割合が。これ、感染拡大期ですけど。で、お亡くなりになる方の平均年齢が約80歳。分析をしても、高齢者施設におられた方であったり、もともとほかの病院で入院されていた方で60%。今は重症化率より死亡率のほうが高くなっていると。つまり、コロナで時間を追って重たくなって亡くなるというよりは、もともとの病気が悪化もして、コロナが影響して、厳しい状況になる。だから、どうしても高齢者の方が多いというのが、今回の第6波の特徴だったと思います。 なので、宿泊療養施設にしても、大規模医療・療養センターにしても、もう分けていても、もう手すら挙がらないと。もう若い方、現役世代の方は自宅でこれを見るということが定着もしてきているような状況になっているのも、やっぱり実態だということを考えたときに、リスクの高い人をできるだけお守りをする、集中してお守りをする。そして、そうじゃない方については、若い世代、現役世代の方については、社会をできるだけ元に戻して活動をしていく。この両立を図っていく。ここが重要だと思っています。
オール医療で対応することが重要
もちろん全体として、全体の若い人も含めた、子供も含めた全員の行動を抑制して、そして感染拡大を防いで、そしてリスクの高い人を守るというのが全体論としてあるのは、これはもう当然分かってますよ。もうこれ、ずっと2年間、僕やってきたので。それを踏まえた上でも、やはりこれだけリスク度が大きく変わってくる中で考えたときに、これと、ウイルスとの共存もしていく必要があるというのを考えたときに、またワクチンもこれだけ進んで、もう廃棄するような状況にもなってる。コロナの初期治療薬もできてきたということになったときに、やはり社会を戻していくというほうに努力していくことも重要だと思っています。そうなったときに、やはりリスクの高い方をお守りする、これが重要です。全体を抑えて守るというよりは、その方々を集中してお守りする仕組みをつくっていく。これが今の基本的な大阪府の方針です。 そのために、やはりオール医療で対応することが、僕は重要だと思ってるんです。これは高齢者に限らず、僕なんかもそうですけど、僕が例えば陽性になったときには、もう近所のクリニックに行って、そして対症療法の薬を受けて、感染しないのが一番いいんですけれど、それで自宅で安静にするというようなことが早くできるようにすると。どこに行ったらいいか分かんないとか、ここのクリニックはやってませんとかじゃなくて、オール医療で対応するということが重要。これは1人暮らしや高齢者の方で居住されてる、施設等にいらっしゃらない高齢者がほとんどですから、そういった方もかかりつけ病院で、コロナは診ないじゃなくて、コロナはもうみんな診るんだと。内科診療としてやっているクリニックや診療所は。そして初期治療ぐらいはするということを、できるだけ地域医療に落としていくっていうことが重要だと思っています。 そこが、あとは往診ですね。往診体制も非常に強化してますけども、往診も強化する。あとは妊婦さん。リスクの高い方への支援を強化すると。そして、ただ一方で、できるだけ、やはり社会は元に戻していくようにすると。社会の元気を取り戻すようにするということも重要だと思っています。そこの、守るべき対象はしっかり守ると。ただ、動くべき人は動く。ここを方向性として、進んでいく方向性だろうと、現時点では思っています。