なぜ川崎Fは記録尽くしの独走Vを果たせたのか?
「一戦必勝で戦ってきたので、今度は記録というものにチャレンジすべきだと考えています」 更新可能な記録がまだまだある状況に、鬼木監督は意欲をみせた。2006シーズンにフロンターレがマークした歴代最多の総得点「84」にあと5ゴールと迫り、現状で「プラス54」となった得失点差は、2015シーズンのサンフレッチェ広島が記録した歴代最多の「プラス43」を上回っている。 2位との勝ち点差「17」は、歴代最大だった2018シーズンのフロンターレとサンフレッチェの「12」を上回っている。さらに残り4試合で無敗を続ければ、2007シーズンと2015シーズンの浦和レッズ、2017シーズンのフロンターレの4敗を更新する歴代最少黒星となる。 「選手の組み合わせなので、これがベスト、というものはまだ自分のなかではないですね」 25通り目以降の組み合わせを思い浮かべたからか。鬼木監督が笑顔を浮かべながらさらなる進化へ手応えを深めた。来月12日のサガン鳥栖戦で勝利すれば、全17チームから白星をあげる初めての優勝チームにもなる。準決勝から登場する天皇杯との二冠制覇を含めて、Jリーグ史上で最強軍団の称号を手にする戦いはまだまだ終わらない。 (文責・藤江直人/スポーツライター)