岸田文雄首相が就任会見(全文1)目指すのは新しい資本主義の実現
第100代内閣総理大臣に就任した岸田文雄首相は4日夜、記者会見を開いた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「岸田文雄首相が就任会見 岸田内閣が発足(2021年10月4日)」に対応しております。 【動画】岸田文雄首相が就任会見 岸田内閣が発足(2021年10月4日) ◇ ◇
新型コロナとの闘いは続いている
司会:ただ今より、岸田内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに岸田総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 岸田:はい。第100代内閣総理大臣に指名されました岸田文雄です。自由民主党と公明党の連立による新たな内閣が発足をいたしました。職責を果たせるよう、全身全霊で取り組んでまいります。まず、新型コロナウイルスにより亡くなられた方とご家族の皆さまに、心からお悔やみを申し上げますとともに、厳しい闘病生活を送っておられる多くの方々にお見舞いを申し上げさせていただきたいと思います。また医療、保健あるいは介護、こういった現場の最前線で奮闘されている方々や、感染対策に協力してくださっている事業者の方々、そして国民の皆さま方に深く感謝を申し上げさせていただきます。 新型コロナとの闘いは続いています。私の内閣ではまず、喫緊かつ最優先の課題であります新型コロナ対策、この万全を期してまいります。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、そして常に最悪の事態を想定して対応することを基本としてまいります。また、新型コロナによって大きな影響を受けておられる方々を支援するために、速やかに経済対策を策定してまいります。
危機対応を抜本的に強化
その上で私が目指すのは新しい資本主義の実現です。わが国の未来を切り開くための新しい経済・社会のビジョン、示していきたいと思います。また若者も、また高齢者も、障害のある方も、また女性も全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される、こうした社会を目指してまいります。これらを実現するためには1人1人の国民の皆さんの声に寄り添い、そして多様な声を真摯に受け止め形にする、こうした信頼と共感が得られる政治が必要であります。そのため国民の皆さんとの丁寧な対話を大切にしてまいります。 まず新型コロナ対応です。足元においては感染者の数は落ち着きを見せ、緊急事態宣言、およびまん延防止等重点措置は全て解除されました。しかしながら今、落ち着いていてもまた感染が増えていくのではないか、また、感染が大きく増えた場合、しっかり医療を受けることができるのか、こういった不安を抱えた方が大勢いらっしゃいます。こうした国民の皆さんの不安に応えるために、ワクチン接種、医療体制の確保、検査の拡充、こうした取り組みの強化についてさまざまな事態を想定した対応策の全体像を、早急に国民の皆さんにお示しすることができるよう、本日、山際大臣、そして後藤大臣、そして堀内大臣、この3大臣に指示を出しました。 併せて国民の協力を得られるよう経済支援をしっかりと行い、通常に近い経済・社会活動を1日も早く取り戻すことを目指してまいります。また、これまでの対応を徹底的に分析し、何が危機対応のボトルネックになっていたのかを検証してまいります。その内容を踏まえ、緊急時における人流抑制や病床確保のための法整備、また危機管理の司令塔機能の強化など、危機対応を抜本的に強化してまいります。 次に私の経済政策について申し上げさせていただきます。私が目指すのは新しい資本主義の実現です。成長と分配の好循環と、コロナ後の新しい社会の改革、これがコンセプトです。成長は引き続き極めて重要な政策テーマです。しかし成長だけで、その果実がしっかりと分配されなければ消費や需要は盛り上がらず、次の成長も望めません。分配なくして次の成長はなし、です。