異例の公式日程発表…阪神は開幕から15試合続く長期ロードの試練をどう乗り越えるべきか?
プロ野球のセ、パ両リーグは1日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて6月19日に決まった開幕から、約1カ月、10カードの公式戦日程を発表した。開幕カードは、セが巨人対阪神(東京ドーム)、ヤクルト対中日(神宮)、横浜DeNA対広島(横浜)、パが、西武対日本ハム(メットライフドーム)、オリックス対楽天(京セラドーム)、ソフトバンク対ロッテ(PayPayドーム)となる。 セは、開幕から5カードは首都圏開催中心、次の5カードは関西圏開催中心にするなど、東西に分けて試合を集中させる日程を組み、パは、開幕3連戦を終えると、残りは、すべて同一カード6連戦とすることで共に新型コロナウイルスの感染リスクが増えるとされるチームの移動を減らした。また日程を消化するため月曜日には予備日が入れられた。まさに異例の新型コロナ対策日程だが、そこで生じるのが、阪神の長期ロード15試合の試練だ。一方、7月7日からは本拠地の甲子園で続けて15試合できるが、今季は変則日程への対応がチームの成績を左右しそうだ。
移動の感染リスクを減らすための措置
NPBがJリーグと共同で立ち上げた「新型コロナウイルス対策連絡会議」では、専門家チームから、開幕にあたって「感染リスクは移動と宿泊にある。いかにそこの感染予防対策ができるか」と指摘されていた。セは、首都圏、関西圏集中方式、パは同一カード6連戦方式で、それぞれ移動を減らす異例の日程を組んだ。 だが、これにより開幕から、いびつな日程となった。ヤクルトは、開幕から15試合すべてを本拠地の神宮で戦う一方、阪神は、その15試合がすべてアウエー。いきなり関東、名古屋、広島と続く試練の長期ロードを余儀なくされることになった。 詳しい日程を紹介すると6月19日の開幕から21日が巨人3連戦(東京ドーム)、23日から25日がヤクルト3連戦(神宮)、26日から28日が横浜3連戦(横浜)、30日から7月2日まで中日3連戦(名古屋)、7月3日から5日までは広島3連戦(マツダ)。ようやく、そこで長期ロードが終わるという異例の日程だ。 阪神は開幕の2日前には東京入りすると見られており、実に19日間もの長期遠征である。複数の関西メディアによると、矢野監督は、その日程を、「言い訳しない」と、覚悟を持って受け止めていたそうだが、試練であることは間違いない。 阪神・レジェンドテラーの掛布雅之氏も、「新型コロナの感染リスクを減らすための措置ですから仕方がないとはいえ、阪神にとって厳しい日程になりましたね」という懸念を抱いた。