箱根駅伝は青学大、東海大、神奈川大の3強争いになるのか?
4区は青学大・橋詰が爆発力では1枚上だが、故障の影響で全日本を外れたことを考えると、3校の差はほとんどない。トップでタスキを受けた大学が、じわじわとリードを広げるような気がする。 そして5区は3校とも“山”に初挑戦の選手たちが臨む。 青学大・竹石は全日本後に故障があったので、変更する可能性もある。東海大・松尾は前回4区(区間12位)を任されたが、前回も5区の候補に挙がっていた選手。神奈川大・荻野は熱望していた区間での勝負となる。いずれも上りの実力は未知数なだけに、「5区」の結果が総合優勝に向けて、大きなウエイトを占めることになるだろう。 復路の前半は6区で2年連続区間2位の小野田が控えている青学大が優位に立つ。原監督も「往路で1分差なら逆転できる」と読んでいる。さらに下田が8区に入ることになれば、他校に1分のアドバンテージを奪うことも可能だ。神奈川大が逃げ切るには5区終了時で青学大からは1分半以上のリードが欲しいところだろう。 復路の後半になると選手層の厚い東海大が強い。 9区湊谷と10区川端の1万mベストは28分41秒77と28分32秒94で、青学大と神奈川大を大きく上回る。ただし、8区終了時で1分以上の差になると逆転は難しい。初優勝に輝くには、8区終了時でトップと30~40秒差くらいにつけておきたい。 3強以外では中央学大がほぼ予定通りのオーダーを組むことに成功。東洋大はエース山本修二(3年)を補欠に登録しており、5区の起用が有力視されている。順大、山梨学大は往路重視のオーダーで勝負をかけてきた。早大と駒大は2区経験者のエース(永山博基=早大3年、工藤有生=駒大4年)が7区にまわり、苦しい布陣となった。 有力校の区間エントリーを見て、「戦略」を変更する大学もあるはず。当日変更でサプライズがあるかもしれない。今回はどんなドラマが待っているのか。1月2日・3日の決戦に向けて緊張が高まってきた。 (文責・酒井政人/スポーツライター)