負傷離脱の久保建英抜きで森保JはW杯アジア最終予選”10月シリーズ”のサウジ、豪州戦を戦えるのか?
今年に入って再開されたアジア2次予選でトップ下の鎌田、トップ下から左サイドハーフに回った南野は好連携を見せていたからだ。一方で伊東の代わりに右サイドに入るとみられる、堂安律(23・PSVアイントホーフェン)との連携には不安を残す。 堂安と鎌田が同じピッチ上で共演したのは、これまでわずか4試合、時間にして112分にとどまっている。そのうち2度は2019年に行われた試合で、あとは5分だった昨年10月のコートジボワール代表戦、7分だった先のオマーン戦となっている。 対照的に久保とは東京五輪までの戦いで、トップ下と右サイドを以心伝心でスイッチさせる、変幻自在のコンビネーションで対戦相手を幻惑してきた。久保の不在が確定した状況で、ヨーロッパ各地からサウジアラビア入りし、直前合宿をスタートさせる予定の10月4日からの3日間で、急ピッチで鎌田との連携を築かなければいけない。 目標として掲げるワールドカップでのベスト8以上から逆算すれば、主軸を何人か欠いた状況だとしても、アジアの戦いで苦戦を強いられていては話にならない。しかし、来年3月末までに計10試合を戦い、上位2位までが自動的にカタール行きの切符を手にする短期決戦で、一度リズムを崩せば簡単には立て直せないのもまた事実だ。 サウジアラビア戦で思うような結果を残せなければ、帰国してすぐに迎えるオーストラリア戦にも間違いなく負の連鎖をおよぼす。7大会連続7度目のワールドカップ出場へ向けて、正念場の連戦に臨む代表メンバーは28日に発表される。 (文責・藤江直人/スポーツライター)