ギリシャで“ベンチ外”続く香川真司のJ復帰はあるのか?
ギリシャ・スーパーリーグの古豪PAOKで、2シーズン目の戦いをスタートさせたばかりの元日本代表MF香川真司(32)が早くも試練に直面している。 日本時間13日のヤニナとの開幕戦こそ先発した香川だったが、同17日のリンカーン・レッドインプス(ジブラルタル)とのヨーロッパカンファレンスリーグ第1節、同20日未明に行われたアステラス・トリポリスとのスーパーリーグ第2節と続けてメンバー外となった。 リザーブにも名を連ねなくなった状況を受けて、ギリシャメディアは「カガワは終わった。いまやチームの重荷になっている」と指摘。実質的な構想外となり、来年1月の移籍市場で新たなチームを探す見通しになったと報じている。
地元メディアは「カガワは終わった」と辛辣
大きな期待を背負い、今年1月末にPAOKへ加入してから約8ヵ月。ピッチの上で結果を残せない香川を取り巻く状況は180度変わってしまった。 ホームのトゥンバスタジアムにヤニナを迎えた開幕戦で、香川は[4-2-3-1]システムのトップ下で先発を果たした。しかし、決定的なチャンスでシュートをミスした直後の後半16分に交代。PAOKも昨シーズン9位のヤニナに0-1で敗れた。 今シーズンから新設されたヨーロッパ第3のカップ戦、カンファレンスリーグの開幕戦で敵地ジブラルタルに乗り込んだPAOKのメンバーに香川の名はなく、アステラス・トリポリスに1-0で辛勝したスーパーリーグ第2節でもベンチにすら入らなかった。 故障などの情報もない状況で、ギリシャメディア『Sportime』は日本時間20日に「カガワは終わった」とする記事を掲載。そのなかで「誰もが期待したものをPAOKに与えていない。いまやチームの重荷になっている」と厳しく指摘した。 PAOK加入後の香川の軌跡を振り返れば、逆風にさらされている理由がわかる。 途中から加わった2020-21シーズンのスーパーリーグでは、1度の先発を含めて出場わずか5試合、プレー時間は139分に終わった。14クラブで争われるレギュラーシーズンの上位6クラブまでが進出し、最終的な順位を競うチャンピオンシップグループでは故障もあって、10試合で一度もピッチに立てないまま1年目の戦いを終えた。 PAOK自体はレギュラーシーズンの4位から、チャンピオンシップグループでは最終的には2位へ順位を上げた。しかし、連覇とともに通算優勝回数を歴代最多の「46」に伸ばしたオリンピアコスには、勝ち点で26ポイントも引き離されていた。