W杯抽選…日本はスペイン、ドイツ、大陸間プレーオフ勝者との”死の組”を突破することができるのか?
日本がこれまでにグループリーグを突破した大会を振り返れば、ベルギーと引き分けた2002年日韓共催大会、カメルーンに勝利した2010年南アフリカ大会、そしてコロンビアから劇的な勝利を収めたロシア大会とすべて初戦で勝ち点を獲得している。 逆に初戦でアルゼンチンに敗れた1998年フランス、オーストラリアに屈した2006年ドイツ、コートジボワールに逆転負けを喫した2014年ブラジル各大会はグループリーグで敗退した。それだけにドイツとの初戦では、是が非でも勝ち点を手にしたい。 ドイツとの対戦は西ドイツ時代を含めて4度あり、成績は2分け2敗となっている。直近がジーコジャパン時代の2006年5月であり、メンバーもまったく異なるので参考にはならないが、2-2の引き分けだった結果は注目に値する。 当時はドイツワールドカップの開幕目前だった。上位進出を目論む開催国ドイツはコンディションを大会終盤へ向けて徐々に上げていく青写真を描き、対照的に日本はピークに近いコンディションにあった。ドイツに限らず強豪国は決勝トーナメントに照準を合わせる傾向が強いため、そこに日本がつけいる隙が生じるかもしれない。 2014年ブラジル大会を制したドイツだが、一転して前回ロシア大会はグループFの最下位で敗退。昨夏のユーロ2020でも決勝トーナメント1回戦でイングランドに屈し、2006年から長期政権を築いてきたヨアヒム・レーヴ前監督が退任した。 バトンを引き継いだバイエルン・ミュンヘン前監督のハンジ・フリック氏のもと、ヨーロッパ予選のグループJを9勝1敗で1位突破。10試合で36ゴールをあげ、4失点にとどめた新生ドイツの軌跡を、森保監督はこう語っている。 「監督が代わって、そして世界的にもクオリティーの高いバイエルン・ミュンヘンの選手たちを中心に、非常に強いチームになっている」 スペインとの対戦はさらに少なく、トルシエジャパン時代の2001年4月に敵地で行われた国際親善試合の一度だけしかない。直前にフランスに0-5と大敗を喫していた日本は、守備に重心を置く戦い方で臨むも0-1で敗れている。 ユーロ2008を皮切りに2010年南アフリカ大会、ユーロ2012と立て続けに頂点に立ったスペインだが、2014年ブラジル大会は一転してグループリーグで敗退。前回大会も決勝トーナメント1回戦で、開催国ロシアにPK戦の末に敗れている。 しかし、その後に就任した、レアル・マドリードとバルセロナの両方でプレー経験を持つルイス・エンリケ監督のもと、ユーロ2020のベスト4をへて、グループBを1位で突破してカタール大会の出場権を手にしたスペインの現在地を森保監督はこう見ている。 「スペインも世界でトップのリーグがあり、ルイス・エンリケ監督がスペインのサッカーを表現するなかで非常にクオリティーが高く、スペインのサッカーを具現化する選手たちを率いて素晴らしいサッカーをしている。これから分析を進めていくが、相手を上に見るのではなく、われわれが戦えるというところ、しっかりと自分たちのストロングポイントも出して戦えるように準備していきたい」