なぜ森保監督はW杯予選最後のベトナム戦を「消化試合にしない」と明言したのか…久保建英や三笘薫らを先発抜擢方向
7大会連続7度目のワールドカップ出場を決めた日本代表が、29日午後7時35分からホームの埼玉スタジアムで、ベトナム代表とのアジア最終予選最終節に臨む。 28日に実施された公式会見に臨んだ森保一監督(53)は、敵地シドニーで劇的な勝利をあげてカタール大会行きを決めた、24日のオーストラリア代表戦から「大幅にメンバーを入れ替える」と明言。チームの底上げを図るとともに「消化試合になることなく目の前の一戦に勝つためにベストを尽くす」と7連勝でのフィニッシュを誓った。 オーストラリア戦で途中出場から決勝&ダメ押しの2ゴールをあげたMF三笘薫(24、ユニオン・サンジロワーズ)や、出場機会のなかったMF久保建英(20、マジョルカ)らが先発に名を連ねると予想されるなかで、日本時間4月2日未明にカタールの首都ドーハで行われる、ワールドカップ抽選会にも影響をおよぼす白星を目指す。
上田、旗手、中山、原口、柴崎らも先発抜擢か
敵地で手にしたカタール行きの切符を引っさげての、凱旋試合だけには終わらせない。オンライン会見で森保監督が残した言葉に、ベトナム戦の意義が凝縮されていた。 「明日も消化試合になることなく目の前の一戦に勝ち、我々を応援してくださっているファン・サポーターのみなさんに喜んでいただけるようにベストを尽くしたい」 序盤で1勝2敗と出遅れながら、第4節以降で破竹の6連勝をマーク。負傷者や出場停止者を除いて、V字回復を遂げた間はほぼ固定してきた先発陣の顔ぶれを大きく変える。例えばアンカーとして代役のきかない存在だった遠藤航(29、シュツットガルト)は、疲労が考慮されてオーストラリア戦後に離脱。ドイツに戻っている。 メンバーをシャッフルする意図を、指揮官はこう説明する。 「これまでもいろいろなアクシデントが起こるなかで、総力戦で戦ってきてワールドカップの出場権をつかみ取った。チームとしての総合力を示せる試合にしたい」 中盤はアンカーに柴崎岳(29、レガネス)が、インサイドハーフには原口元気(30、ウニオン・ベルリン)と旗手怜央(24、セルティック)が入る構成になり、左サイドバックでは中山雄太(25、ズヴォレ)が満を持して先発。前線は上田綺世(23、鹿島アントラーズ)を真ん中に、右に久保、左には三笘が並ぶ陣容が予想される。