W杯抽選…日本はスペイン、ドイツ、大陸間プレーオフ勝者との”死の組”を突破することができるのか?
スーツにネクタイ姿で抽選を見守っていた森保監督は、組み合わせが記されたボードを見つめながら、この瞬間も口元にうっすらと笑みを浮かべていた。 「われわれは(ワールドカップの)ベスト8以上に行きたい、という目標を持っている。そのなかでスペイン、ドイツ、そしてニュージーランドもしくはコスタリカと強豪ばかりですが、そのなかで勝って決勝トーナメントにまず駒を進めるという部分では、どこが相手でも目標は変わらない。戦いが楽しみです」 グループリーグの対戦相手が決まり、いよいよ具体的な準備に入る。 ベルギーに敗れた前回ロシア大会を含めて、過去に3度挑んではすべてはね返されたベスト16の壁を打ち破る目標を成就させる上で、どちらが出場権を得るにしても、大陸間プレーオフ勝者と対戦する11月27日の第2戦で勝たなければ話にならない。 北中米カリブ海予選で4位だったコスタリカとの対戦成績は日本の3勝1分けで、直近では森保ジャパンの初陣となった2018年9月の国際親善試合(パナソニックスタジアム吹田)で対戦。MF南野拓実(現リバプール)とMF伊東純也(現ヘンク)がそれぞれ代表初ゴールを決めるなど、3-0のスコアで快勝している。 過去5度出場したワールドカップでは、初めて臨んだ1990年イタリア大会でベスト16へ進出。2014年ブラジル大会ではウルグアイ、イタリア、イングランドと同組になったグループDを首位通過。さらに決勝トーナメント1回戦でもギリシャをPK戦で破ってベスト8に進むなど、決して侮れない力を持っている。 オセアニア予選1位のニュージーランドとの対戦成績は日本の3勝2敗。1983年の初対戦を含めて、これまで2敗しているが、直近の対戦となるハリルジャパン時代の2017年10月を含めて日本が3連勝をマークしている。ただ、近年では育成年代に注力してきた成果が出ていて、昨夏の東京五輪でも下馬評を覆す形でベスト8進出を果たしている。 しかも、準々決勝で対戦した日本と、延長戦を含めた120分間で互角の攻防を展開。ともに無得点で突入したPK戦の末に涙をのんだものの、A代表の指揮官も兼任するダニー・ヘイ監督は、ニュージーランドサッカー界の未来へ向けてこんな言葉を残している。 「この若い選手たちのグループは、大きなポテンシャルを秘めている」 これまではホーム&アウェイ方式で行われてきた大陸間プレーオフは、コロナ禍が考慮される形で、今回に限って中立地カタールでの一発勝負になる。6月13日もしくは14日に行われる一戦は予想が非常に難しいが、前述したように、日本が勝ち点3獲得を確実に計算するとすれば、コスタリカもしくはニュージーランドとの第2戦となる。 その上で11月23日のドイツとの初戦、そして12月1日のスペインとの最終戦へどう臨むべきなのか。